“暢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
44.3%
のん28.7%
のび15.7%
のびや2.6%
のど1.7%
ゆっ1.7%
おう0.9%
ちやう0.9%
ちょう0.9%
のどけ0.9%
のぶ0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今は大変に疲れている、併し、浴後のんびりした、甘い倦怠が快く全身をくすぐっている。さあ為事だ為事だ。(二五八八、一一、一)
月々の支払が満足に出来て、月に二三回のんびりした気持で映画を見るとか、旅行するとか、その位の余裕があればそれで十分だつた。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
宿屋の方でも直ぐには帰らないものと認めているから、双方ともに落着いた心持で、そこにおのずからのびやかな気分が作られていた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
余りに晴れ晴れとしたのびやかさだった。どこかへ……まん円いものが転っていって見えなくなっていた。涙が出そうなほどすがすがしい胸心地だった。
童貞 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
立てている『七重奏曲セプテット』(一八〇〇年)や明朗な『第一交響曲』(一八〇〇年)が少年の日ののどかさを反映しているということは——すなわち同期の作の皆が皆まで悲痛の痕跡を
「まだ九時前だね。よろしい、——君はお家へ電話をかけて、妹さんは此方こっちへ泊ることになったと知らせてあげるんだ。お母さんに心配をかけると不可いかんからな、それが済んだらゆっくり寝て宜しい」
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
今もうそのおうような人との交渉は田舎に於ても幾分減った。
素朴な庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「どんな事をしたんだい。」今まで背を向けて何か考へてゐたらしい同じ党員の大内ちやう三氏は、真面目になつて振り向いた。
我国でこれに最も近い遊戯は、鶏のちょう思骨を引張り合って、より大きな部分を手に残そうとすることであるが、これはどこで鎖骨が最初に折れるか、全く機会によって決定されることである。
山のうるはしとふも、つちうづたかき者のみ、川ののどけしと謂ふも、水のくに過ぎざるを、ろうとして抜く可からざる我が半生の痼疾こしつは、いかつちと水とのすべき者ならん、と歯牙しがにも掛けずあなどりたりしおのれこそ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一向ひたぶるしんを労し、思を費して、日夜これをのぶるにいとまあらぬ貫一は、肉痩にくやせ、骨立ち、色疲れて、宛然さながら死水しすいなどのやうに沈鬱しをはんぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
タヒラニシテ、敵ノ上方勢ヲ見ルニ、武具馬具光リ輝キ、将卒ノ気ハミナビヤカニ、陣装ヂンサウ燦爛サンラン、馬ハ長大ニシテ、悍気カンキ高ク、海外ヨリ得タル新兵器ト火薬ナドノ物智ブツチケ、武者立チ、イカメシク
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)