“暢”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
48.4%
のん21.1%
のび18.9%
のびや3.2%
のど2.1%
おう1.1%
ちやう1.1%
ちょう1.1%
のどけ1.1%
のぶ1.1%
(他:1)0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“暢”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本3.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.6%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行1.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
又十郎は、ほっと胸をなでた。父のかわりに、兄から脂をしぼられるのかと、実は、返辞にも気がびなかったのである。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なぜなら、彼は生活の自由を知らず、世界への自分の関係がびのびしたひろがりであることを生きた意味として理解できないからである。
美学入門 (新字新仮名) / 中井正一(著)
印半纏しるしばんてんに足は裸で、頬かぶりをし、両手をうしろ腰に組んだまま、ひどくのんびりと歩いているのである。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
三十代の夫婦の外に、七つになる女の貰い子があるきり、老人気としよりけのないこの家では、お島は比較的気がのんびりしていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それも何かを思い耽ってるという風ではなく、顔付も眼付ものびやかになって、何だかこう夢をでもみてるかのようだった。
或る男の手記 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
どうかもう少しのびやかに稀れにはおくつろぎ下さるこそ、われわれ麾下きかの者も、かえって歓ばしくこそ思え、毛頭
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かへりて仕合好しあはせよしと、貫一は打労うちつかれたる身をのびやかに、障子の月影に肱枕ひぢまくらして、しばら喫烟きつえんふけりたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
然し……どうしていいか分らなかった。余りに晴れ晴れとしたのびやかさだった。どこかへ……まん円いものが転っていって見えなくなっていた。涙が出そうなほどすがすがしい胸心地だった。
童貞 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
全く、関東の何処どこにもない情緒と温味のある自然であり、春ののどやかさと初秋の美しき閑寂さは東京の下谷したや根津ねづ裏で下宿するものにとっては、誘惑されるのも無理でない事なのだ。
しかも、同じ時期のその他の作品、たとえば笑い声を立てている『七重奏曲セプテット』(一八〇〇年)や明朗な『第一交響曲』(一八〇〇年)が少年の日ののどかさを反映しているということは——すなわち同期の作の皆が皆まで悲痛の痕跡を留めているのではないということは、不思議なことである。
今もうそのおうような人との交渉は田舎に於ても幾分減った。
素朴な庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「どんな事をしたんだい。」今まで背を向けて何か考へてゐたらしい同じ党員の大内ちやう三氏は、真面目になつて振り向いた。
我国でこれに最も近い遊戯は、鶏のちょう思骨を引張り合って、より大きな部分を手に残そうとすることであるが、これはどこで鎖骨が最初に折れるか、全く機会によって決定されることである。
山のうるはしとふも、つちうづたかき者のみ、川ののどけしと謂ふも、水のくに過ぎざるを、ろうとして抜く可からざる我が半生の痼疾こしつは、いかつちと水とのすべき者ならん、と歯牙しがにも掛けずあなどりたりしおのれこそ、先づ侮らるべきおろかの者ならずや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一向ひたぶるしんを労し、思を費して、日夜これをのぶるにいとまあらぬ貫一は、肉痩にくやせ、骨立ち、色疲れて、宛然さながら死水しすいなどのやうに沈鬱しをはんぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
心ヲ、タヒラニシテ、敵ノ上方勢ヲ見ルニ、武具馬具光リ輝キ、将卒ノ気ハミナビヤカニ、陣装ヂンサウ燦爛サンラン、馬ハ長大ニシテ、悍気カンキ高ク、海外ヨリ得タル新兵器ト火薬ナドノ物智ブツチケ、武者立チ、イカメシク、軍律ヨク行ハレテ、遠ク大坂ト海ヲ隔ツトイヘドモ、前線、常ニ秀吉ノ在ルガ如シ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)