“医”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
いや71.2%
26.9%
ゐや1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるにいよいよ近づきて彼らの態度を見、またその語に接するや期待は全然裏切られて、わがかわきいやすべき水は一滴も見当らないのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
娼妓といふ生活からの習性もあらうが、性質が本来頭ぬけて淫奔なので、肉慾も食慾も同じやうな状態で、喉の乾きをいやすやうに違つた男の肌をもとめる。
戦争と一人の女 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
老大富裕国英仏が、戦後の疲れなおいやし切れなかった貧乏国ドイツに対し、ナチス政権確立後僅々数年でかくの如き劣勢に陥ったのである。
戦争史大観 (新字新仮名) / 石原莞爾(著)
そして例のいやしがたい楽天主義のあまり、損失全部をでなくとも、せめて預金者らへかける損失だけは、回復の方法を見出せるだろうと、無理にも思い込んだ。
かくて、新武断派に対する旧武断派のいやし難き遺恨、火炎の剣に対する正統のサーベルのいやし難き遺恨、天才に対する定型者の医し難き遺恨が生まれた。
それを自分で充分承知していながら、自分に対する一種の嘲笑いを示すかのような押した調子の底に、やすべからざる深い寂寞が潜むではないか。
高原の太陽 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
れですからうし角文字つのもじといふのは貴方あなたをおたのみになつたらうでございますといふので。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
かつ衛生のぎょうさかんになれば、病人びょうにんあらずなるべきに、のこれをとなうるはあやまてり云々。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そもそも時代の神学思想に反抗して、別にわが魂の飢渇きかつやすに足るべき神を見出さんとする苦闘はかならずしもヨブに限らない、他にも類例が多いのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「いや、かつえました。口中の渇は。……しかし心中の渇はどうしたら医えましょうな。三河どの、あなたは話せそうだ。ひとつ、それがしの相談あいてになってはくれまいか」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小生こそ、この思ひをゐやすためには八丈島よりも遠い処へ行つてしまひたいとさへ思ひますが、考へるまでもなくあまりに荒唐無稽な内容で、たゞ息苦しい滑稽感に誘はれるのみで、云はばこの空しい「牢獄」で、心細い夢に耽るばかりであります。
女優 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)