“典医”の読み方と例文
読み方割合
てんい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
典医てんいだけは奥へ出入りしていたし、城後の梅花は、日々ほころびそめて来るのに、その後、管楽かんがくの音は絶えて、春園もげきたり——であった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十年の長い間、病床にこもってはいるものの、以前は松平伊予守の典医てんいを勤めていた真斎しんさいとて、その言うところは、人柄をしのばせるものがあった。
以前、杉山がわしの旧領から連れて来た、たしか、伊東某とかいった典医てんいの孫で、胸が悪く、邸の別棟になって居る園丁えんてい小屋に住わせてくれといった若者だと気がついた。
(新字新仮名) / 富田常雄(著)