“のぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ノブ
語句割合
36.4%
24.2%
12.1%
6.1%
6.1%
乃信3.0%
乃夫3.0%
乃婦3.0%
3.0%
3.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のぶは細身ないつもは蒼白い顔で頼りない寂しい風をしていたが、何かの機会には情熱に燃えて美しく頬を染め出す女であった。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
——三番目のおのぶは、十五、六か、まだ、至ってあどけない小娘で、これは少し丸顔、兄の丈八郎の方に似ている顔だ。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「君は自分の好みでおのぶさんをもらったろう。だけれども今の君はけっしてお延さんに満足しているんじゃなかろう」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
小買物にでも行つたらしい内儀のおのぶは、杉之助の前に三つ指を突いて、それから平次と八五郎に丁寧に挨拶しました。
いしき截り石を缺き减らす爲には石斧製造の條下ぜうかのぶべしが如き方法行はれしならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
今日学務においてもっとも大切なることなれば、いささか余が所見をのぶること左の如し。
小学教育の事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
一瞬の如くに過ぎ去った四十年足らずの月日を顧みた第一の句は、第二の薄才のぶもっおだやかけられるはずがない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
のぶるというのは反語でなくてはならない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
見ざりし世の人をその墳墓にふは、生ける人をその家に訪ふとは異りて、寒暄かんけんの辞をのぶるにも及ばず、手土産たづさへ行くわづらひもなし。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
のぶれば、昨冬以来だんだん御懇情なし下されし娘粂儀、南殿村稲葉氏へ縁談御約諾申し上げ置き候ところ、図らずも心得違いにて去月五日土蔵二階にて自刃に及び、母妻ら早速さっそく見つけて押しとどめ、親類うち寄り種々申しさとし、医療を加え候ところ、四、五日は飲食ものどに下りかねよほどの難治に相見え申し候。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
云うと同時に組まれたまま故意わざと足を踏み辷らし、坂を転がる米俵か、コロコロコロコロと家根に添い、真逆様に落ちたのは、乃信のぶ姫君の佇んで居られる高縁先のお庭前で、落ちるより早く身を飜えし、組まれた相手を振りほどくとひょいとばかりに突っ立った。
善悪両面鼠小僧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
二月十八日に棠軒の女乃夫のぶが福山にあつて痘瘡に死した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
毎日繰り返される内々のあいさつは、礼儀という重い一面をかなぐり捨てゝいる。乃婦のぶ百々もも子の口が同時に機械的に開く。
火の扉 (新字新仮名) / 岸田国士(著)
一向ひたぶるしんを労し、思を費して、日夜これをのぶるにいとまあらぬ貫一は、肉痩にくやせ、骨立ち、色疲れて、宛然さながら死水しすいなどのやうに沈鬱しをはんぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
のぶる口上に樸厚すなおなる山家やまが育ちのたのもしき所見えて室香むろか嬉敷うれしく、重きかしらをあげてよき程に挨拶あいさつすれば
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)