のぶ)” の例文
試みにるがい。一瞬の如くに過ぎ去った四十年足らずの月日を顧みた第一の句は、第二の薄才のぶもっおだやかけられるはずがない。のぶるというのは反語でなくてはならない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
室香に約束はたがえど大丈夫青雲の志此時このときのぶべしと殊に血気の雀躍こおどりして喜び、米国より欧州に前後七年の長逗留ながとうりゅう、アヽ今頃いまごろ如何どうして居おるか、生れた子は女か、男か、知らぬ顔に、知られぬ顔
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)