“差伸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さしのば66.7%
さしの33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
婦人おんな右手めて差伸さしのばして、結立ゆいたて一筋ひとすじも乱れない、お辻の高島田を無手むずつかんで、づツと立つた。手荒さ、はげしさ。
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
その途端、女房はキャッと叫んだ、見るとその黒髪を彼方うしろ引張ひっぱられる様なので、女房は右の手を差伸さしのばして、自分の髪を抑えたが、そのまま其処そこへ気絶してたおれた。
因果 (新字新仮名) / 小山内薫(著)
「両方よ」と、ジナイーダは答えて、彼に両手を差伸さしのべた。軽騎兵がキスしている間、彼女は肩越しにわたしを見ていた。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
と両手を差伸さしのべれば、お嬢様は恥かしいのが一杯なれば、目もくらみ、見当違いのところへ水を掛けておりますから、新三郎の手も彼方此方あちらこちらおいかけてようよう手を洗い