“室香”の読み方と例文
読み方割合
むろか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のぶる口上に樸厚すなおなる山家やまが育ちのたのもしき所見えて室香むろか嬉敷うれしく、重きかしらをあげてよき程に挨拶あいさつすれば、女心のやわらかなるなさけふかく。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
昔はこのきょうにして此ありと評判は八坂やさかの塔より高くその名は音羽おとわの滝より響きし室香むろかえる芸子げいこありしが、さる程に地主権現じしゅごんげんの花の色盛者しょうじゃ必衰のことわりをのがれず
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さてもそののち室香むろかはお辰を可愛かわゆしと思うより、じょうには鋭き女の勇気をふり起して昔取ったる三味しゃみばち、再び握っても色里の往来して白痴こけの大尽、なま通人つうじんめらがあい周旋とりもち
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)