“八坂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やさか91.7%
はっさか8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眼を転ずると、八坂やさかの塔が眼の前に高く晴れた冬空にそびえて居て、その辺からずつと向うに、四条あたりの街の一部が遠く望まれた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
きょうも彼は、八坂やさか祇園林ぎおんばやしなど、遅桜おそざくらの散りぬく下を、宿の方へ、戻りかけていた。すると誰か、将門将門と、うしろで呼ぶ者がある。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
翌朝あくるあさはその小立野から、八坂はっさかと言います、八段やきだに黒い滝の落ちるような、真暗まっくらな坂を降りて、川端へ出ていた。川は、鈴見すずみという村の入口で、ながれも急だし、瀬の色もすごいです。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)