“三味”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さみ40.0%
しゃみ35.0%
しやみ17.5%
いと5.0%
じゃみ2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中には、隠し売女をおき、板前をもち、あやしげな小唄や、三味さみの水調子が、植えこみの奥から洩れてくるのもある。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三味線しゃみせんを習うにも五六年はかかる。巧拙こうせつを聴き分くるさえ一カ月の修業では出来ぬ。趣味の修養が三味しゃみ稽古けいこよりやすいと思うのは間違っている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三味しやみを以て中心とすなり、然るに三味は繊弱にして、音響の以てすべての塲合に通合せしむるに足らず、之に因りて勢ひ他の諸種の楽器を合せ用ひざるを得ず
劇詩の前途如何 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「竹久の大師匠の芸でございますもの。あたしの三味いとは、邪魔をするだけ——。」
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
例のけだるい稽古三味じゃみの調子はずれでもなく、ばちえと申すほどな鋭いさばきとも違って、なんとなく心をなごまされる長閑のどかな三絃の音が、張りたての障子紙を透して
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)