“暢然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆつたり80.0%
のんびり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅人は、どうやら少し暢然ゆつたりした樣な心持で、目の前の、痩せ果てた骨と皮ばかりの赤犬を、憐む樣な氣になつて來た。で手を伸べて犬を引寄せた。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
五間幅の往還、くわツくわと照る夏の日に、短く刈込んだ頭に帽子も冠らず、腹を前に突出して、懐手ふところで暢然ゆつたりと歩く。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
譲吉は、久し振りに暢然のんびりとして一日を暮して見たいと思った。朝飯が済むと、彼は縁側に寝転ねころんで、芽ぐむばかりになった鴨脚樹いちょうの枝の間から、薄緑に晴れ渡った早春の空をながめて居た。すると
大島が出来る話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)