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暢然
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ゆつたり
ふりがな文庫
“
暢然
(
ゆつたり
)” の例文
旅人は、
怎
(
どう
)
やら少し
暢然
(
ゆつたり
)
した樣な心持で、目の前の、痩せ果てた骨と皮ばかりの赤犬を、憐む樣な氣になつて來た。で手を伸べて犬を引寄せた。
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
五間幅の往還、くわツくわと照る夏の日に、短く刈込んだ頭に帽子も冠らず、腹を前に突出して、
懐手
(
ふところで
)
で
暢然
(
ゆつたり
)
と歩く。
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
日比谷公園を出て
少許
(
すこし
)
來ると、十間許り前を
暢然
(
ゆつたり
)
とした
歩調
(
あしどり
)
で二人連の男女が歩いてゐる。餘り若い人達ではないらしいが何方も立派な洋裝で、肩と肩を擦合して行くではないか、畜生奴!
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
三分心の置洋燈を細めて、枕に就くと、氣が少し
暢然
(
ゆつたり
)
した。お八重さんももう寢たらうかと、又しても友の上を思出して、手を伸べて掛蒲團を引張ると、何となくフワリとして綿が柔かい。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
三分心の置洋燈を細めて、枕に就くと、気が少し
暢然
(
ゆつたり
)
した。お八重さんももう寝たらうかと、又しても友の上を思出して、手を伸べて掛蒲団を引張ると、何となくフワリとして綿が柔かい。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
暢然
(
ゆつたり
)
歩いたり、急いで歩いたり、電車にも乘つたし、見た事のない、狹い横町にも入つた。車夫にも怒鳴られたし、ミルクホールの中を覗いても見た。一町ばかり
粹
(
いき
)
な女の跟をつけても見た。
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
暢
漢検準1級
部首:⽇
14画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“暢”で始まる語句
暢気
暢
暢氣
暢々
暢達
暢気者
暢気坊
暢気相
暢気千万
暢意