“口喧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くちやかま74.1%
くちやか11.1%
やかま7.4%
くちかしがま3.7%
くちやかまし3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なおも飯時めしどきに取りに来て貰っては困るとか、色々と口喧くちやかましく云った揚句、今日はいかんから明後日あさって頃来てみてくれ、などという家もあった。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
細君は珍しいおとなしい女で、口喧くちやかましい夫にかしずく様はむしろ人の同情をひくくらいで、ついぞ近所なぞで愚痴をこぼした事もない。
イタリア人 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
今は、怠け者の、口喧やかましい爺さんとしての存在でしかなかった。伜や孫娘のすることに、うるさいほどくちばしを入れるだけで、しょぼしょぼと、薄暗いへやの中にくすぶっていた。
駈落 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
叔母の心いと頑兇かたくなになり日に/\口喧くちかしがましうあざみ罵り、或時は正なくも打ち擲き、密に調伏の法をさへ由無き人して行せたるよしなり、某の少将と云へるは才賢く心性こゝろざま誠ありて優しく
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「それでございますから、もうもう口喧くちやかましくてなりませんのです」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)