“言分”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いいぶん47.4%
いひぶん36.8%
いいわけ5.3%
いひわけ5.3%
いゝぶん5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
百合 (サソクにその鎌を拾い)皆さん、私が死にます、言分いいぶんはござんすまい。(と云うより早く胸さきを、かッしと切る。)
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日本人は地味でぽんほか言分いひぶんはないが、たつた一つ辞世だけは贅沢すぎる。死際にはお喋舌しやべりは要らぬ事だ。狼のやうに黙つて死にたい。
と腹立紛れに粂之助の領上えりがみを取って引倒して実の弟を思うあまりの強意見こわいけん涙道るいどうなみだを浮べ、身を震わせながら粂之助を畳へこすり附ける。粂之助は身の言分いいわけが立ちませぬから
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そして刀をかまへながら言分いひわけらしく「先生のお指図さしづだ」と云つた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
役目を大切に存ずる故にまことの盲人になり果てたりと申すこと、少しも言分いゝぶん立ちがたし、父母より受けたる身体髪膚はっぷみだりにやぶり傷つくるは古人の戒むるところであるのに、その方が行いは
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)