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内懷中
濟ぬ事
熟々御改めなされよと申にいくらさがしても一向御座らぬと
云時宿の亭主は
若々貴公の
裾の下から何か
紐が見えます夫ではなきやと
言れて夫はと云ながら客人は
内懷中へ手を
手はじめに
引き
入れる
工夫算段はじいて
見ねば
知れぬものゝ
割りにも
合はぬ
品いくら
冠せて
上穗は
自己が
内懷中ぬく/\とせし
絹布ぞろひは
誰れ
故に
着し
物とも
思はずお
庇護に
建ちましたと
空拜みせし
新築の
二階造り
其の
詞は
三年先の
阿房鳥か