小夜の中山夜啼石さよのなかやまよなきいし
秋の末である。遠江国日坂の宿に近い小夜の中山街道の茶店へ、ひとりの女が飴を買ひに来た。 茶店といつても型ばかりのもので、大きい榎の下で差掛け同様の店をこしらへて、往来の旅人を休ませてゐた。店には秋らしい柿や栗がならべてあつた。そのほかにはこ …
作品に特徴的な語句
おそら いだ あやぶ かか つまび たてま 差掛さしか しょう びと ずり ふく 彼女かれ あるい はな もてな くだ 主人しゅじん 云々しかじか かたき かた いえ 宿しゅく すで えき 往来おうらい のち あや 承久しょうきゅう 折々おりおり さら とも げん ちょう ならい はら 茶亭ちゃてい おと ほうむ しず 身長みのたけ あいだ せき 一文いちもん のぼ した 不図ふと 中山なかやま 主人あるじ 亡婦ぼうふ 人家じんか 今日こんにち 仕業しわざ 仕舞しま 会釈えしゃく とも にわか わず 元弘げんこう 其処そこ うち 内所ないしょ 冥利みょうり 出家しゅっけ 化身けしん はら 取除とりの 古来こらい 古跡こせき 叮嚀ていねい いのち ただ うず ほり 境内けいだい 変化へんげ 夜啼よなき 大要たいよう 女犯にょぼん おんな よろ 宿やど 寺中じちゅう 寺僧じそう