“寺僧”の読み方と例文
読み方割合
じそう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さすがの寺僧じそうもここまでは手が届かぬと見えて、当座は掃除のはんを避けたものか、またはうずたかき落葉を興ある者とながめて、打ち棄てて置くのか。とにかく美しい。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あるひは寺の僧に関係があつて、内所ないしょかくまはれてゐるか。おそらく二つに一つであらうと亭主は想像した。しかし寺僧じそうは老人で、女犯にょぼんの関係などありさうにも思はれない。
小夜の中山夜啼石 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
素人療治しろうとりょうじでもなお薄傷うすでと思われたが、寺僧じそうは遠くまで行って外科医をよび迎えて来た。もちろん生命いのちには別条なく、およそ半月も寝ていたら元の体になろうということだった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)