“寺内”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じない68.4%
てらうち31.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上杉の隣家となりは何宗かの御梵刹おんてらさまにて寺内じない広々と桃桜いろいろうゑわたしたれば、此方こなたの二階より見おろすに雲は棚曳たなびく天上界に似て
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お雪がうるさくなって、病気出養生でようじょうと、東福寺の寺内じないのお寺へ隠れると、手を廻して居どころを突きとめ、友達の小林米謌べいかという人を仲立ちに
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
私は目的を達して、いさぎよく官を辞したが、李太王は寺内てらうち総督に人を派じ、「あと二年だけ蜷川を留任せしめたい。」と申し入れられた。
私の歩んだ道 (新字新仮名) / 蜷川新(著)
明治四十四年に寺内てらうち陸軍大臣が引退せられる時、部内の高等官一同の贈物に、牛に乗った童子の銀製を選んだのは兄でした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)