“父(た)” の例文
すればいいでせう——下宿屋は、ね、亡くなられたお父(た)アさんが、やめてしまふのも惜しいからわたしにしろとおツしやつたのですよ!
「お父(た)ん、なにをいうとるなん? 土用に菜の花などあるかしらん」
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
おツ母さんはおツ母さんで、まだお父(た)アさんの一周忌も來ないうちに、娘の方へ逃げて行つた癖に、よこした手紙には、五尺も雪が降るところで寒いから、また歸りたい! も、ないものだ。