“躰臭”の読み方と例文
読み方割合
たいしゅう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
窓もふすまも閉めきったままで、病人の躰臭たいしゅうがこもっているため、必要以上に香をいているらしく、座敷いっぱいがむせるほど匂っていた。
すると、あまっぱいような女の躰臭たいしゅうと、白粉おしろいにおいとが入り混った、なまあたたかい空気が彼を包み、彼は頭がくらくらするように思った。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
りつ子は牛の匂いが臭いと云った、藁のあまやかな香りよりも、そばへ来たりつ子の躰臭たいしゅうのほうが、彼には強く感じられた。
おごそかな渇き (新字新仮名) / 山本周五郎(著)