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燃
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た
ふりがな文庫
“
燃
(
た
)” の例文
だって、あのガランとしたところ火であっためるのだって、いつかみたいに大きな薪をぶちこんで
燃
(
た
)
くことは今出来ないのですもの。
獄中への手紙:08 一九四一年(昭和十六年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
冬の間に
燃
(
た
)
き捨てた石炭殻の堆のほかには、靴のふみ立て場もないほどにクロヴァーが茂って、花が咲きほこっていた。
フランセスの顔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
『さあ、お前達は、私がお前達の為めにストオヴを
燃
(
た
)
いたのだと思ふかい?』と叔父さんは子供達に云ひました。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
『三隈』は二千五百噸の重油を
燃
(
た
)
いて、七万五千浬走る力を持っている。一万噸の重油があったら、世界の七つの海を、片っぱしから征服することは何でもない。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
「どうぞ
此方
(
こちら
)
へ」と案内した、導かれて二階へ上ると、
煖炉
(
ストーブ
)
を
熾
(
さかん
)
に
燃
(
た
)
いていたので、ムッとする程
温
(
あった
)
かい。
煖炉
(
ストーブ
)
の前には三人、他の三人は少し離れて椅子に寄っている。
牛肉と馬鈴薯
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
「そうか。このまま、どんどん火でもブッ
燃
(
た
)
いて、函館さ帰ったらどうだ。面白いど」
蟹工船
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
『体もろくにきかん癖にかう火を
燃
(
た
)
いて、あぶなくつて仕様がない、』
火つけ彦七
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
雄大な外洋に向って野島ケ崎の燈台が高く立っている下の浜辺にところどころ
燃
(
た
)
き火をして、あがって来た海女のひとたちのひとむれが体を温めたりしていた。
漁村の婦人の生活
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
家に帰るや、炉に火を盛に
燃
(
た
)
きてそのわきに紀州を坐らせ、戸棚より
膳
(
ぜん
)
取り出だして
自身
(
おのれ
)
は食らわず紀州にのみたべさす。紀州は翁のいうがままに翁のものまで食いつくしぬ。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「冗談じゃねえど。今火たいていねえ時で、こんだんだど。
燃
(
た
)
いてる時なんて!」
蟹工船
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
そして、反抗や焦燥や、すべてほんとの心の足並みを阻害する
瘴気
(
しょうき
)
の
燃
(
た
)
き浄められた平静と謙譲とのうちに、とり遺された大切な問題が、考えられ始めたのである。
地は饒なり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
山とつまれている未解決の社会問題を
燃
(
た
)
きつけにして怪火を出して、一般の人々が判断を迷わされているすきに、だから武装警察力を増大しなければならない、これだから
わたしたちには選ぶ権利がある
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
又どっかで水道パイプが破裂したのかと思って
燃
(
た
)
き口へ来て見たら、どうでしょう、いい焔を上げていたカマの口から、地獄の洪水みたいに黒い水がザアザア流れ出して居ります。
獄中への手紙:12 一九四五年(昭和二十年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
では、と、一寸くらべて見たい本も出来ますが、ここには何もないし、私の頭の中に本棚、特に年表部は整備されていないから、いろいろ考えながらふろを
燃
(
た
)
き、一寸座敷へ上ってこれを書き。
獄中への手紙:08 一九四一年(昭和十六年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
千世子はこの一月ほど
燃
(
た
)
かない「すとーぶ」のがらんとした口を見た。
千世子(三)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
霧の濃いなかで
燃
(
た
)
き火の火がボーと大きく見える夜もあります。「うるはしみすれ」というようないい表現を日本人ももっていたのだとおどろきます、心と感覚とが全く一つに発露して居ります。
獄中への手紙:11 一九四四年(昭和十九年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
ダーリヤは自分独りの時は石油ストウブを
燃
(
た
)
かないことにしていた。それ故室内は暖かではない。然し、決して居心地悪い場所とは云えなかった。窓には白地に花模様の
金巾
(
カナキン
)
のカーテンが懸っていた。
街
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
もろくて、
燃
(
た
)
きつけ以外ではないのですもの。
獄中への手紙:12 一九四五年(昭和二十年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
今朝はストーブを
燃
(
た
)
かず。
日記:15 一九二九年(昭和四年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
燃
常用漢字
小5
部首:⽕
16画
“燃”を含む語句
燃料
燃燒
燃立
燃火
燃尽
燃木
燃上
燃殻
燃滓
燃焼
燃残
頭燃
再燃
燃草
燃出
燃盛
如救頭燃
航空用燃料
白燃鉄
燃進
...