)” の例文
常陸介の綽号あだなを得たとあるが、この歌舞の乞食たる常陸介でも、やはり女法師とあって、自ら「仏の御弟子に侍れば、仏の撤下べ」
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
「おうっ、おうっ。誰ぞそこらにおでたお人やある。助けてくだされよの。ここじゃあ、ここじゃがのう。——助けてもようっ」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仮令たとひ此状に不審ありとも一向宗の輩は和泉守に力を合せ兄淡路守をひ侍りしこと隠れもなし、されば檜垣の衆とても必定ひつぢやうかたきにて侍るものを早や/\誅戮ちうりくを加へてべとて
はづかなるあるかなきかの金を得て、かきよせて、市のちまたに米買ふとれし嚢を手にさげて、これに米、すこしべよと乞ひのめば、入れて賜びけり、さらさらと入れて賜びけり。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うやうやしきいやの八千度さかしらのわがひと言はゆるしぶべし。
はやい、やさしい、なつかしいよるやみ、さ、わしのロミオをもれ。
わが身のつねに憧れしパーシテエーをぶべしと。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
こらえても。相手になることはなりませぬぞ」頼むばかりにいうので、涙を溜めながら、つんぼのようにりをしずめていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曼陀羅まんだらをぢびたる蓮の実は黄蕋きしべさがりてよきまとひ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
脚部を守る武具附せる脛甲、汝ぶべきや?
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
「おまえは、孫策と同年で、一月おそく生れたばかりだから、わが子のように思われる。これからも、よく孫権を扶けても」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時により教へぶなり世に憎み荒ぶることも聴きて畏こさ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
光榮われにぶべくば、其時汝わが馬を
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
「脚はさほどでもないが、陽気のせいか、この四、五日は肩がる。——揉んでやろうという気があるなら揉んでもい」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このぶは陣太刀づくり靖光やすみつの鍛へに鍛へ魂こめし太刀
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
公沙汰おもてざたに致せば山手組を根こそぎから総崩れとなそうやも知れぬ。がそれまでに事好みな騒ぎをするのも妾の本意でない。素直にここでその者を返して
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家のつと卵ほどなる大きなる瑪瑙の玉は妻にぶべし
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「さあ、くつろぎましょう。婿君よ、威儀いかめしいものの、内輪ばかりじゃ、心おきなく杯をあげられい。喬老、そなたも、佳賓におすすめ申しあげても」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母上にびし桃の實
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
わたくしが、ほたるをたくさんにってこの庭へ放してもと、菊にいいつけたからでございますもの——
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……で、虫をころして、晦日の夜に来るように約束したから、そのときは、妾の声を合図に、躍りかかって、良人の仇を刺しても。どうかこの身に力をかして賜もれ
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いいえいの、まあ、聞いても。そればかりではない。わしがせがれ許嫁いいなずけのお通、それをまあ手なずけたりしての、友だちの女房ともきまった女子おなごをば誘拐かどわかして……」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「とにかく、妾は今の体で妹に逢いとうない、ここにはいないと言ってよいようにして帰しても」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
張昭と周瑜のふたりは、どうか師傅しふの心をもって、孫権を教えてください。そのほかの諸臣も、心をあわせて、呉主を扶け、かならず国を失わぬように励ましてもれ。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「大儀であった。山手組の無頼者あぶれもの達に召使の者がすんでのことさらい行かれるところであったが、もう散々に逃げ失せた様子ゆえ、どうぞ後にかまわず引き上げてもれ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『——遠路、事多い中を、よう訪ねてもった。これは、徒然つれづれにわが身がうたもの、そなたは、いとど寒がり性であるそうな、夜寒よさむをふせぎ、よう身をいとうて下され』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そなたに、たまきの心が、解けぬ筈はないじゃろが、よう聞いても、……環はな、もいちど、兄の片腕になって、其方そなたを松代の直胤にも勝る刀工にしてみせると云うのじゃぞ。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つわものたちの指揮、心がまえ、忠義一すじの鍛え、皆おことが軍配と徳にあること。きょうよりはなおなお、心しても。その身を、父君や兄達の亡き後の三世の忠義に備えておかれよ
日本名婦伝:大楠公夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そこのところを、事をわけて、殿には、とくと、伝右衛門どのに、熟議じゅくぎしておいで遊ばすのではないか。何せい、心もとないことじゃ。佐内、御様子をおうかがいして来ても」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あれには、ようしてもるに、なぜ其方そなためておやりなさらぬ。よしないことを」
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
童女わらべ、童女、傘をさしても」風がすぎると、もうぱらぱらと雨がこぼれてきた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
、ようしてもる志……何というてよいやら。これも観世音の御庇護ごひごでがなあろう
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「これ、朝麿に、持って行っても。——わしの土産みやげに」そういうと、性善坊が
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
喰べたらその代りに、こんどは仲よう歩いてもよ。もう一、二里じゃ。墨染の伯母さまの家まで行けば、お美味いしい物もたんと下さろ。夜のものも暖かにして下さろ。もうすこしのご辛抱ぞや
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「飛んでも行きたい思いがする……。周善、よい智慧をかしても」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——茂助よ。おうけして、父上のあえない汚名をそそいでも」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『このひな干菓子ひがしを、外の、船頭の子にらせても』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さ、和子さまよ。起っても、お眼を醒まして賜も」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「この無礼者を、追い出しても」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「小綱、和子わこを見ていても」
日本名婦伝:大楠公夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十二日 両使登城、御物を
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ア。待っても」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)