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絶
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た
ふりがな文庫
“
絶
(
た
)” の例文
それが
人
(
ひと
)
の
言
(
い
)
うように
規則的
(
きそくてき
)
に
溢
(
あふ
)
れて
来
(
こ
)
ようとは、
信
(
しん
)
じられもしなかった。
故
(
ゆえ
)
もない
不安
(
ふあん
)
はまだ
続
(
つづ
)
いていて、
絶
(
た
)
えず
彼女
(
かのじょ
)
を
脅
(
おびや
)
かした。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今
(
いま
)
まで
流
(
なが
)
し
元
(
もと
)
で
頻
(
しき
)
りに
鳴
(
な
)
いていた
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
が、
絶
(
た
)
えがちに
細
(
ほそ
)
ったのは、
雨戸
(
あまど
)
から
差
(
さ
)
す
陽
(
ひ
)
の
光
(
ひか
)
りに、おのずと
怯
(
おび
)
えてしまったに
相違
(
そうい
)
ない。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
は
其
(
その
)
第
(
だい
)
二
節
(
せつ
)
を
唱
(
うた
)
ふ
間
(
ま
)
も、
絶
(
た
)
えず
赤子
(
あかご
)
を
甚
(
ひど
)
く
搖
(
ゆす
)
り
上
(
あ
)
げたり
搖
(
ゆす
)
り
下
(
おろ
)
したりしたものですから、
可哀相
(
かあいさう
)
に
小
(
ちひ
)
さなのが
泣
(
な
)
き
叫
(
さけ
)
ぶので
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
日
(
ひ
)
は
漸
(
やうや
)
く
朝
(
あさ
)
を
離
(
はな
)
れて
空
(
そら
)
に
居据
(
ゐすわ
)
つた。
凡
(
すべ
)
ての
物
(
もの
)
が
明
(
あか
)
るい
光
(
ひかり
)
を
添
(
そ
)
へた。
然
(
しか
)
しながら
周圍
(
しうゐ
)
の
何處
(
いづこ
)
にも
活々
(
いき/\
)
した
緑
(
みどり
)
は
絶
(
た
)
えて
目
(
め
)
に
映
(
うつ
)
らなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
正吉
(
しょうきち
)
は、とぼとぼと
町
(
まち
)
の
方
(
ほう
)
をさして
歩
(
ある
)
いてゆきました。このあたりはもう
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れると、まったく
人通
(
ひとどお
)
りは
絶
(
た
)
えてしまったのです。
幸福のはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
彼女
(
かのぢよ
)
は、
片山
(
かたやま
)
一人
(
ひとり
)
を
得
(
う
)
る
爲
(
ため
)
には、
過去
(
くわこ
)
の一
切
(
さい
)
を
棄
(
す
)
てた。
肉親
(
にくしん
)
とも
絶
(
た
)
たなければならなかつた。もつとも、
母親
(
はゝおや
)
は
實母
(
じつぼ
)
ではなかつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
そこで、私はさっと輪をなげてかれの
頸
(
くび
)
にかけて
締
(
し
)
めてしまった。そのままぐっとひきしめて息の根を
絶
(
た
)
とうとする
仲間
(
なかま
)
を、私は
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
「いゝえ、
兄
(
あに
)
が
一緒
(
いつしよ
)
ですから……でも
大雪
(
おほゆき
)
の
夜
(
よ
)
なぞは、
町
(
まち
)
から
道
(
みち
)
が
絶
(
た
)
えますと、こゝに
私
(
わたし
)
一人
(
ひとり
)
きりで、
五日
(
いつか
)
も
六日
(
むいか
)
も
暮
(
くら
)
しますよ。」
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
眞中
(
まんなか
)
には
庭園
(
ていえん
)
があり、
噴水
(
ふんすい
)
が
絶
(
た
)
えず
水
(
みづ
)
を
噴
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
し、あたりには
青々
(
あを/\
)
と
繁
(
しげ
)
つた
庭木
(
にはき
)
も
植
(
う
)
ゑてあり、
熱
(
あつ
)
い
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
でも
涼
(
すゞ
)
しい
感
(
かん
)
じを
與
(
あた
)
へ
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
然
(
しか
)
るも
我國
(
わがくに
)
の
財源
(
ざいげん
)
には
限
(
かぎり
)
あり、
兵船
(
へいせん
)
の
増加
(
ぞうか
)
にも
限度
(
げんど
)
あり、
國
(
くに
)
を
思
(
おも
)
ふの
士
(
し
)
は
日夜
(
にちや
)
此事
(
このこと
)
に
憂慮
(
ゆうりよ
)
し、
絶
(
た
)
えず
此點
(
このてん
)
に
向
(
むか
)
つて
策
(
さく
)
を
講
(
こう
)
じて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ササユリは、関西諸州の山地には多く
野生
(
やせい
)
しているが、関東地方には
絶
(
た
)
えてない。しかし関西の地でも、あまり人家には作っていない。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
女
(
むすめ
)
よ!
女
(
むすめ
)
どころかい、
我
(
わが
)
靈魂
(
たましひ
)
よ!
其方
(
そなた
)
は
死
(
し
)
にゃった! あゝ、あゝ!
女
(
むすめ
)
は
死
(
し
)
んでしまうた、
女
(
むすめ
)
が
死
(
し
)
ねば
俺
(
おれ
)
の
樂
(
たのし
)
みも
最早
(
もう
)
絶
(
た
)
えたわ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「およそ
人心
(
じんしん
)
の
裏
(
うち
)
絶
(
た
)
えて
無
(
な
)
きのこと、
夢寐
(
むび
)
に
形
(
あらわ
)
れず、
昔人
(
せきじん
)
謂
(
い
)
う、
男
(
おとこ
)
、
子
(
こ
)
を
生
(
う
)
むを
夢
(
ゆめ
)
みず、
女
(
おんな
)
、
妻
(
さい
)
を
娶
(
めと
)
るを
夢
(
ゆめ
)
みず、この
言
(
げん
)
良
(
まこと
)
に
然
(
しか
)
り」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
震災
(
しんさい
)
以來
(
いらい
)
の
東京
(
とうきやう
)
は
梅園
(
うめぞの
)
や
松村
(
まつむら
)
以外
(
いぐわい
)
には「しるこ」
屋
(
や
)
らしい「しるこ」
屋
(
や
)
は
跡
(
あと
)
を
絶
(
た
)
つてしまつた。その
代
(
かは
)
りにどこもカツフエだらけである。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
金
(
きん
)
の
小鳥
(
ことり
)
のやうないたいけな
姫君
(
ひめぎみ
)
は、
百日鬘
(
ひやくにちかつら
)
の
山賊
(
さんぞく
)
がふりかざした
刃
(
やいば
)
の
下
(
した
)
に
手
(
て
)
をあはせて、
絶
(
た
)
えいる
声
(
こえ
)
にこの
世
(
よ
)
の
暇乞
(
いとまごひ
)
をするのであつた。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
茸
(
きのこ
)
の毒に
中
(
あた
)
りて一日のうちに死に
絶
(
た
)
え、七歳の女の子一人を残せしが、その女もまた年老いて子なく、近きころ
病
(
や
)
みて失せたり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
血
(
ち
)
の
道
(
みち
)
のつよき
人
(
ひと
)
なれば
胸
(
むな
)
ぐるしさ
堪
(
た
)
えがたうて、
枕
(
まくら
)
に
小抱卷
(
こがいまき
)
仮初
(
かりそめ
)
にふし
給
(
たま
)
ひしを、
小間
(
こま
)
づかひの
米
(
よね
)
よりほか、
絶
(
た
)
えて
知
(
し
)
る
者
(
もの
)
あらざりき。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ルピック氏——(彼はにんじんを
可愛
(
かわい
)
がっている。しかし、いっこう、かまいつけない。
絶
(
た
)
えず、商用のため、
東奔西走
(
とうほんせいそう
)
しているからだ)
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
折角、あの神尾喬之助の居場所を知らせに来た者が、その
肝腎
(
かんじん
)
の場所を言わないうちに
呼吸
(
いき
)
が
絶
(
た
)
えてしまってはしようがない。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それからの
私
(
わたくし
)
は
絶
(
た
)
えず
竜宮界
(
りゅうぐうかい
)
の
事
(
こと
)
、
乙姫様
(
おとひめさま
)
の
事
(
こと
)
ばかり
考
(
かんが
)
え
込
(
こ
)
むようになり、
私
(
わたくし
)
の
幽界生活
(
ゆうかいせいかつ
)
に
一
(
ひとつ
)
の
大切
(
たいせつ
)
なる
転換期
(
てんかんき
)
となりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
何
(
なん
)
といふ
靜
(
しづ
)
かさだらう!
絶
(
た
)
え
間
(
ま
)
もなく
庇
(
ひさし
)
から
露
(
つゆ
)
が
散
(
ち
)
る。
水晶
(
すゐしやう
)
が
碎
(
くだ
)
けて
落
(
お
)
ちるやうに、
否
(
いや
)
、
光
(
ひかり
)
そのものが
散
(
ち
)
つ
來
(
く
)
るやうに……。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
カチインと
絶
(
た
)
※ず
聞
(
きこ
)
※てくる
球突
(
たまつき
)
の
球
(
たま
)
の
響
(
ひゞ
)
きはさういふ
塲面
(
ばめん
)
の
空氣
(
くうき
)
と
對應
(
たいおう
)
して、いかにも
感
(
かん
)
じの美しい、何ともいへない舞
台
(
たい
)
効果
(
こうくわ
)
をなしてゐる。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
けれどもそれは
全
(
まった
)
く、作者に
未知
(
みち
)
な
絶
(
た
)
えざる
驚異
(
きょうい
)
に
値
(
あたい
)
する世界
自身
(
じしん
)
の
発展
(
はってん
)
であって、けっして
畸形
(
きけい
)
に
捏
(
こ
)
ねあげられた
煤色
(
すすいろ
)
のユートピアではない。
『注文の多い料理店』新刊案内
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
薄紅
(
うすべに
)
をさして居るのが
一層
(
ひときは
)
いやらしく見える、が、
一更
(
いつこう
)
すましたもので、其だるい
京訛
(
きやうなまり
)
を大声で
饒舌
(
しや
)
べつて居る、勿論
絶
(
た
)
えず
煙草
(
たばこ
)
はすつて居るので。
夜汽車
(新字旧仮名)
/
尾崎放哉
(著)
河面
(
かはづら
)
は
対岸
(
たいがん
)
の
空
(
そら
)
に
輝
(
かゞや
)
く
朝日
(
あさひ
)
ビールの
広告
(
くわうこく
)
の
灯
(
ひ
)
と、
東武電車
(
とうぶでんしや
)
の
鉄橋
(
てつけう
)
の
上
(
うへ
)
を
絶
(
た
)
えず
徃復
(
わうふく
)
する
電車
(
でんしや
)
の
燈影
(
ほかげ
)
に
照
(
てら
)
され、
貸
(
かし
)
ボートを
漕
(
こ
)
ぐ
若
(
わか
)
い
男女
(
だんぢよ
)
の
姿
(
すがた
)
のみならず
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
今にも
絶
(
た
)
えなんとしていた火の
命
(
いのち
)
!
甦
(
よみがえ
)
ったかの如く
赫々
(
あかあか
)
と燃え上がってあたりは光明昼のごとく真っ赤に照った。
増長天王
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
工藤は、彼のため外出のたびに神社廻りをして祈願をなし、好きな酒も
絶
(
た
)
って、一生けんめいに地下戦車が完成するように願をかけていたのであった。
未来の地下戦車長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
数時間のあいだ、かれは悲しみに打たれて、
絶
(
た
)
えずくちびるを動かしながら、こうつぶやいているように思われた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
一四四
いづれ
消息
(
せうそこ
)
を見ずばあらじとて、
復
(
ふたた
)
び山にのぼり給ふに、
一四五
いかさまにも人のいきき
絶
(
た
)
えたると見えて、
去年
(
こぞ
)
ふみわけし道ぞとも思はれず。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
此時
(
このとき
)
の
宗助
(
そうすけ
)
に
取
(
と
)
つて、
醫者
(
いしや
)
の
來
(
く
)
るのを
今
(
いま
)
か
今
(
いま
)
かと
待
(
ま
)
ち
受
(
う
)
ける
心
(
こゝろ
)
ほど
苛
(
つら
)
いものはなかつた。
彼
(
かれ
)
は
御米
(
およね
)
の
肩
(
かた
)
を
揉
(
も
)
みながらも、
絶
(
た
)
えず
表
(
おもて
)
の
物音
(
ものおと
)
に
氣
(
き
)
を
配
(
くば
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
カシミールの方にも行くけれどもこれもやはり英領です。通商上インドと
絶
(
た
)
ってしまうということは到底出来ない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
只
慾
(
よく
)
の一字より、親戚の
親
(
したしみ
)
も離るゝものなれば、
根據
(
こんきよ
)
する處を
絶
(
た
)
つが
專
(
せん
)
要なり。さすれば慈愛自然に離れぬなり。
遺教
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
夜は
太
(
いた
)
く
更
(
ふ
)
けにければ、さらでだに音を
絶
(
た
)
てる
寂静
(
しづかさ
)
はここに
澄徹
(
すみわた
)
りて、深くも物を思入る苦しさに直道が
蹂躙
(
ふみにじ
)
る靴の下に、瓦の
脆
(
もろ
)
く
割
(
わ
)
るるが鋭く響きぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
錢形の平次は
辛
(
から
)
くも間に合ひました。夜櫻見物の歸りも
絶
(
た
)
えた、兩國橋の中ほど、若い二人の
袂
(
たもと
)
を取つて引戻したのは、本當に精一杯の仕事だつたのです。
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もしこの時島津氏の建議が採用されていたら、沖縄は二百年前に支那との関係を
絶
(
た
)
っていたのでありましょう。
琉球史の趨勢
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
余
(
よ
)
は
現時
(
げんじ
)
人
(
ひと
)
より
羨
(
うらや
)
まるゝ
程
(
ほど
)
の
健康
(
けんかう
)
を
保
(
たも
)
ち
居
(
を
)
れども、
壯年
(
さうねん
)
の
頃
(
ころ
)
までは
體質
(
たいしつ
)
至
(
いた
)
つて
弱
(
よわ
)
く、
頭痛
(
づつう
)
に
惱
(
なや
)
まされ、
胃
(
ゐ
)
を
病
(
や
)
み、
屡
(
しば/\
)
風邪
(
ふうじや
)
に
犯
(
をか
)
され、
絶
(
た
)
えず
病
(
やまひ
)
の
爲
(
ため
)
に
苦
(
くるし
)
めり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
病院
(
びょういん
)
の
小使
(
こづかい
)
、
看護婦
(
かんごふ
)
、その
子供等
(
こどもら
)
などは
皆
(
みな
)
患者
(
かんじゃ
)
の
病室
(
びょうしつ
)
に一
所
(
しょ
)
に
起臥
(
きが
)
して、
外科室
(
げかしつ
)
には
丹毒
(
たんどく
)
が
絶
(
た
)
えたことは
無
(
な
)
い。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
さうだ、未來の良人ロチスター氏その人で、彼の望んでゐる人に
絶
(
た
)
え
間
(
ま
)
なき監視の眼を向けてゐるのであつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
晏子
(
あんし
)
(五〇)
戄然
(
くわくぜん
)
として
衣冠
(
いくわん
)
を
(五一)
攝
(
をさ
)
め、
謝
(
しや
)
して
曰
(
いは
)
く、『
嬰
(
えい
)
、
不仁
(
ふじん
)
と
雖
(
いへど
)
も、
子
(
し
)
を
厄
(
やく
)
に
免
(
まぬか
)
れしむ。
何
(
なん
)
ぞ
子
(
し
)
絶
(
た
)
つを
求
(
もと
)
むるの
速
(
すみや
)
かなるや』と。
石父
(
せきほ
)
曰
(
いは
)
く、『
然
(
しか
)
らず。 ...
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
世
(
よ
)
の
建築家
(
けんちくか
)
は
勿論
(
もちろん
)
、一
般
(
ぱん
)
人士
(
じんし
)
が
絶
(
た
)
へず
建築界
(
けんちくかい
)
に
問題
(
もんだい
)
を
提出
(
ていしゆつ
)
して
論議
(
ろんぎ
)
を
鬪
(
たゝか
)
はすことは
極
(
きわ
)
めて
必要
(
ひつえう
)
なことである。
假令
(
たとひ
)
その
論議
(
ろんぎ
)
が
多少
(
たせう
)
常軌
(
じやうき
)
を
逸
(
いつ
)
しても
夫
(
それ
)
は
問題
(
もんだい
)
でない。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
幼時の思い出にはさすがに
絶
(
た
)
ちがたいものがあり、ことに二人とももう八十に近い
高齢
(
こうれい
)
なので、遠く
隔
(
へだ
)
たったらいつまた会えるかわからないという
懸念
(
けねん
)
もあった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
此度
(
このたび
)
の
企
(
くはだて
)
は
残賊
(
ざんぞく
)
を
誅
(
ちゆう
)
して
禍害
(
くわがい
)
を
絶
(
た
)
つと云ふ事と、
私蓄
(
しちく
)
を
発
(
あば
)
いて
陥溺
(
かんでき
)
を救ふと云ふ事との二つを
志
(
こゝろざ
)
した者である。
然
(
しか
)
るに
彼
(
かれ
)
は
全
(
まつた
)
く敗れ、
此
(
これ
)
は成るに
垂
(
なん/\
)
として
挫
(
くじ
)
けた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
寒気のために感覚の
痲痺
(
まひ
)
しかかった
膝
(
ひざ
)
の関節はしいて曲げようとすると、筋を
絶
(
た
)
つほどの痛みを覚えた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
松陰
踴躍
(
ゆうやく
)
して曰く、「防長
絶
(
た
)
えて真尊攘の人なし、
吾
(
われ
)
といえども
復
(
ま
)
た尊攘を言うを得ず、
然
(
しか
)
らば則ち防長の真尊攘者、ただ汝一人のみ、切に
自
(
みず
)
から軽んずる
勿
(
なか
)
れ」
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
都慣
(
みやこな
)
れぬ身には只〻胸のみ驚かれて、何と答へん
術
(
すべ
)
だに知らず、其儘心なく打ち過ぐる程に、雲井の月の
懸橋
(
かけはし
)
絶
(
た
)
えしと思ひてや、心を寄するものも漸く
尠
(
すくな
)
くなりて
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
虫が多いくらいですから、夏は随分暑うございますが、冬は案外暖かく、寒中でも四月頃の陽気であります。月日の
絶
(
た
)
つのは早いもので、早くも
一箇年
(
いっかねん
)
を過ぎました。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その正面に掲げある黒髪の美青年の肖像画の前に来り、
石甃
(
いしだたみ
)
の上にたおれ伏したるまま息
絶
(
た
)
えぬ。
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
町の
西端
(
にしはずれ
)
に寺ありてゆうべゆうべの鐘はここより響けど、鐘
撞
(
つ
)
く男は
六十
(
むそじ
)
を幾つか越えし
翁
(
おきな
)
なれば力足らず
絶
(
た
)
えだえの
音
(
ね
)
は町の
一端
(
はし
)
より
一端
(
はし
)
へと、おぼつかなく漂うのみ
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
これは
絶
(
た
)
えず
蒸氣
(
じようき
)
、
火山灰
(
かざんばひ
)
、
鎔岩
(
ようがん
)
等
(
とう
)
を
噴
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
す
中央
(
ちゆうおう
)
の
小丘
(
しようきゆう
)
から
溢
(
あふ
)
れ
出
(
で
)
たものであつて、かゝる
平地
(
へいち
)
を
火口原
(
かこうげん
)
と
名
(
な
)
づけ、
外輪山
(
がいりんざん
)
に
對
(
たい
)
する
中央
(
ちゆうおう
)
の
火山
(
かざん
)
を
中央火口丘
(
ちゆうおうかこうきゆう
)
と
名
(
な
)
づける。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
わたつみの
海
(
うみ
)
に
出
(
い
)
でたる
飾磨河
(
しかまがは
)
絶
(
た
)
えむ日にこそ
吾
(
あ
)
が
恋
(
こひ
)
止
(
や
)
まめ 〔巻十五・三六〇五〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
絶
常用漢字
小5
部首:⽷
12画
“絶”を含む語句
絶頂
拒絶
謝絶
絶壁
絶入
中絶
絶間
杜絶
絶望
絶対
断絶
途絶
絶叫
気絶
絶巓
根絶
息絶
絶世
絶滅
絶息
...