“断絶”のいろいろな読み方と例文
旧字:斷絶
読み方割合
だんぜつ44.4%
たえ22.2%
とぎ11.1%
ちぎ11.1%
とだ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
又かれがうみおきたるはらゝごをとればその家断絶だんぜつすといひつたふ。鮏の大なるは三尺四五寸にあまるもあり、これ年々とし/″\あみのがれて長じたるならん。
おまけに若未亡わかごけのツル子さんについても、よくない噂ばかり……ドッチにしても鶴原家のあとは断絶たえたと同様になってしまった。
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
暫らく談話はなし断絶とぎれる、母親も娘も何か思案顔。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
が文三無念で残念で口惜しくて、堪え切れぬ憤怒の気がカッとばかりに激昂げっこうしたのをば無理無体に圧着おしつけた為めに、発しこじれて内攻して胸中に磅礴ほうはく鬱積する、胸板が張裂ける、はらわた断絶ちぎれる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
盛岡から青森へ、北上川にもつれて逶迤うねうねと北に走つた。坦々たる其一等道路(と村人が呼ぶ)の、五六町並木の松が断絶とだえて、両側から傾き合つた茅葺勝かやぶきがちの家並の数が、たつた九十何戸しか無いのである。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)