“茅葺勝”の読み方と例文
読み方割合
かやぶきがち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兩側百戸足らずの家並の、十が九までは古い茅葺勝かやぶきがちで、屋根の上には百合や萱草や桔梗が生えた、昔の道中記にある澁民しぶたみの宿場の跡がこれで、村人はただ町と呼んでゐる。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
両側百戸足らずの家並いへなみの、十が九までは古い茅葺勝かやぶきがちで、屋根の上には百合や萱草かやや桔梗が生えた、昔の道中記にある渋民の宿場の跡がこれで、村人はたゞ町と呼んでゐる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
盛岡から青森へ、北上川にもつれて逶迤うねうねと北に走つた。坦々たる其一等道路(と村人が呼ぶ)の、五六町並木の松が断絶とだえて、両側から傾き合つた茅葺勝かやぶきがちの家並の数が、たつた九十何戸しか無いのである。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)