“茅葺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かやぶき77.4%
かやぶ20.2%
くさぶき1.2%
ちがや1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広々した構えの外には大きな庭石を据並すえならべた植木屋もあれば、いかにも田舎いなからしい茅葺かやぶきの人家のまばらに立ちつづいている処もある。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
さりとて、往来にさまよっていては人目に立つと思ったので、彼は円通寺に近い一軒の茅葺かやぶき家根をみつけて駈け込んだ。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
軌道レール直角ちよくかく細長ほそなが茅葺くさぶき農家のうかが一けんあるうらやまはたけつゞいてるらしい。いへまへ廣庭ひろにはむぎなどをところだらう、廣庭ひろにはきあたりに物置ものおきらしい屋根やねひく茅屋くさやがある。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
高き低き茅葺ちがや柾葺まさがやの屋根々々が、茂れる樹々の葉蔭に立ち並んで見える此盛岡は、実に誰が見ても美しい日本の都会の一つには洩れぬ。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)