“たえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タエ
語句割合
60.3%
22.2%
8.7%
2.4%
1.6%
断絶1.6%
0.8%
曲妙0.8%
0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寺は堤下の低地、ぼくらは門内の“西行の歌碑”と、遊女のたえの碑を見ていたが、「いますか、坊さんかたれか」と、あとにいてゆく。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我国に大小の川々幾流いくすぢもあるなかに、此渋海川しぶみがはにのみかぎりて毎年まいねんたがはず此事あるもとすべし。しかるに天明の洪水こうずゐ以来此事たえてなし。
嗟乎あゝをしむべし、かゝる美人びじんこの辺鄙へんひうまれ、昏庸頑夫こんようぐわんふの妻となり、巧妻こうさいつね拙夫せつふともなはれてねふり、荊棘けいきよくともくさらん事あはれむたえたり。
麻やたえを着ていた時代には、その扇は使わずともすぐに蒸発したのが、木綿もめんになってそれをほとんと不可能にしたのである。だから夏分は肌がいつもれている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
経て近々結婚せらるゝよし侯爵は英敏閑雅今業平の称むなしからざる好男子なるは人の知所しるところなれば令嬢の艶福えんぷく多いかな侯爵の艶福もまた多いかな艶福万歳羨望せんぼういたりたえ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
旗野の主人果ててのちぐ子とても無かりければ、やがてそのいへ断絶たえにけり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
まきかなんぞじゃアあるめえし、一本の二本のと転がっちゃアいねえよ、旦那え、こういうこたア一たえ此方こっちで上げる心持次第しでいのもので、幾許いくらかくらと限られるものじゃアねえと思いやす
「八尺瓊のまがれるが如く曲妙たえに御代ろしめせ」とあることは、もってこれを証して余りあるといってよい。
八坂瓊之曲玉考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
シカシまだまだこれしきの事なら忍んで忍ばれぬ事も無いが、茲処ここに尤も心配で心配でたえられぬ事が一ツ有る。ほかでも無い、この頃叔母がお勢と文三との間をせくような容子が徐々そろそろ見え出した一で。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
婆「たえ鶏卵たまごつゆがあるがね」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)