“中絶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なかだ30.0%
ちうぜつ20.0%
なかた20.0%
とぎ10.0%
とだえ10.0%
なかだえ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これだと、随分中絶なかだえして、久しいようではあるけれども、自分には、さまでたまさかのようには思えぬ。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
くわいは——會費くわいひ九圓九十九錢きうゑんきうじふきうせんなるに起因きいんする。震災後しんさいご多年たねん中絶ちうぜつしてたのが、頃日このごろ區劃整理くくわくせいりおよばず、工事こうじなしに復興ふくこうした。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
せみは殻を脱げども、人はおのれをのがれ得ざれば、戦いのねつやまいの熱に中絶なかたえし記憶の糸はそのたいのややえてその心の平生へいぜいかえるとともにまたおのずからかかげ起こされざるを得ざりしなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
高い男は中背の男の顔を尻眼しりめにかけて口をつぐんでしまッたので談話はなしがすこし中絶とぎれる。錦町にしきちょうへ曲り込んで二ツ目の横町の角まで参った時、中背の男は不図ふと立止って
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
近常さんのおもいでは、せめて一生に一度——お国のため、とまで言って下すった、県庁の課長さんへの義理、中絶なかだえはしても、資本もとでを出した人への恩返し。