“鉗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つぐ28.6%
はめ28.6%
かん14.3%
はさ14.3%
はさみ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
といひかかるを、奥様目顔で制したまへば、老女は本意なげに口をつぐみたれどさすがに老の繰言止め難くや、更に詞をあらためて
磯馴松 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
混堂ゆやつゞきて厨処だいどころあり、かまどにも穴ありて地火を引て物をにることたきゞに同じ。次に中のあり、ゆかの下より竹筩たけつゝを出し、口には一寸ばかりあかゞねはめて火をいださしむ。
道徳の旨を知らず、雕飾ちゅうしょく綴緝てっしゅうして、以て新奇となし、歯をかんし舌をして、以て簡古と為し、世において加益するところ無し。是を文辞ぶんじという。四者交々こもごもおこりて、聖人の学ほろぶ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
熊野の勝浦などで、以前は猴が磯に群集し蟹を採り食うに石でその殻を打ち破った。しばしば螫ではさまれ叫喚の声耳にかまびすしかったと古老から聞いた。しかるに予幼時すぐ隣りの家にお徳という牝猴あり。
支那では余り希有けうな事でないらしく、おどけ半分に異史氏が評して馬万宝善く人を用ゆる者というべし。児童かにを面白がるがはさみおそろしい。因って鉗を断ちて飼う。