“鉗鎚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんつい80.0%
けんつゐ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この横着さは、彼がまだ元服前から、なんのかんのと、折々に禅でいためつけられて来た那須の雲巌寺の客僧、疎石禅師の鉗鎚けんついのおかげといえぬこともない。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
植村は中年で僧侶になったもの故、殊に目をかけて、我慢の角を矯め、且つ他時異日たじいじつの発展を期せんとて、痛く鉗鎚けんついを加えられたものと見える。それでこの長歎息ちょうたんそくがあったわけだ。
釈宗演師を語る (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
東京に帰りしのち小沢碧童をざはへきどう氏の鉗鎚けんつゐを受くること一方ひとかたならず。その他一游亭いちいうてい折柴せつさい古原艸等こげんさうらにも恩を受け、おかげさまにて幾分かめいを加へたる心地なり、もつとも新傾向の句は二三句しか作らず。
わが俳諧修業 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)