“悽愴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいそう85.0%
せいさう7.5%
ものすご5.0%
すご2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるものは清浄であり、あるものは巨大であり、あるものは華麗であり、あるものは静寂であり、あるものは悽愴せいそうでさえあるのです。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
天地間てんちかんぼくにんとりかず。ぼくしばらく絶頂ぜつちやういしつてた。このときこひもなければ失戀しつれんもない、たゞ悽愴せいさうかんえず、我生わがせい孤獨こどくかざるをなかつた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
自然の生まれ付きか、あるいは多年もてあそんでいる蛇の感化か、いずれにしてもお絹が蛇のような悽愴ものすごい眼をもっていることは争われなかった。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
といったような懐旧談で、しきりに悽愴すごがってシンミリしている鼻の先へ、庭先の月見草の中から、白い朝鮮服を着て、長い煙管きせるを持った奴がノッソリと現われて来たもんだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)