“悽然”の読み方と例文
読み方割合
せいぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
堯はそれを読んである考えに悽然せいぜんとした。人びとの寝静まった夜を超えて、彼と彼の母が互いに互いを悩み苦しんでいる。
冬の日 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
先生がひどく悽然せいぜんとした様子をしていらっしゃるのを見たため、先生を慰めるつもりで心にもないうそをついたのである。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
天皇之を聞こしめして、悽然せいぜんとして告げて曰く、ひとへに我が子の啓す所有り、誠に以て然りとすと、もろもろ采女うねめ等に勅して繍帷ぬひかたびらはりを造らしめたまふ。(後略)
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)