“せいそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:セイソウ
語句割合
凄愴34.7%
悽愴27.4%
星霜13.7%
盛装4.8%
清掃3.2%
清爽3.2%
凄壮1.6%
清僧1.6%
盛粧1.6%
聖僧1.6%
(他:8)6.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
凄愴せいそうな「知性」の旋風のさなかに昂然と立とうとする孤独なる「個性」の運命——これがポオル・ヴァレリイの悲劇だ。
二十歳のエチュード (新字新仮名) / 原口統三(著)
お杉はその前に迫って立っていた。顔を見あわすと、小次郎は、やあといって、初めて凄愴せいそうな青白さを、顔から捨てて笑った。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一瞬、その悽愴せいそうさに打たれたが、いずれも入城の先頭をいそいで、十八ヵ国の兵は急潮のごとく馳け、前後して洛中へ溢れ入った。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、かれをさえぎる、甲冑の浪が、そのそばへ、寄っては蹴ちらされ、寄っては、血けむりにつつまれ、悽愴せいそう、ことばにも尽きる。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし「伝吉物語」によれば、服部平四郎はっとりへいしろうの名を知るまでに「三星霜せいそうけみし」たらしい。
伝吉の敵打ち (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ぱっと咲き、ぽたりと落ち、ぽたりと落ち、ぱっと咲いて、幾百年の星霜せいそうを、人目にかからぬ山陰に落ちつき払って暮らしている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
屋根に近いところに、モザイクで、赤バラの花一輪がはめられると、この建物は盛装せいそうをこらした花嫁さんのようになった。
一坪館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
孔子が公に謁し、さて表に出て共に車に乗ろうとすると、そこには既に盛装せいそうらした南子夫人が乗込んでいた。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
もなく、清掃せいそうした社家しゃけ客殿きゃくでんへ、錦繍きんしゅうのしとねがおかれた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あらゆる神社の境内けいだいは枯葉一枚ものこさず清掃せいそうされていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
蜻蛉が蒼空のもとにつういつういと飛んで行くあの運動の自由さが『蜻蛉』の踊りのあの快活な清爽せいそうさを産み出したのではなかろうか。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
気宇凜然りんぜんとして山河を凌銷りょうしょうし、万象瑩然えいぜんとして清爽せいそう際涯さいがいを知らずと書物には書いてあります。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)
暮れをいそぐ陽が二つの剣面を映えて、白い円光が咲いては消える。霜枯れの庭に凄壮せいそうの気をみなぎらして。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
≪夕刻のロングビイチは鉛色なまりいろのヘイズにおおわれ、競艇レギャッタコオスは夏に似ぬ冷気におそわれ、一種凄壮せいそうの気みなぎる時、海国日本の快男児九名は真紅しんくのオォル持つ手に血のにじめるがごとき汗をしたたらしつつ必死の奮闘ふんとうを続けてついに敗れた。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
奥方の心では二人の子を持戒堅固ぢかいけんご清僧せいそうに仕上げたならば、大昔おほむかしの願泉寺時代のたヽりが除かれやう、ぬまぬししづまるであらうと思つたので
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
「さて、御僧には、清僧せいそうか、妻帯さいたいか」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると嬋娟あでやか盛粧せいそうしたお延が澄ましてそこに坐っていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
駐蔵ちゅうぞう大臣の盛粧せいそう せっかくの盛大な供養を何で僧侶に見せぬかといいますと、この時にはラサ府の市民が沢山見物に出かけて来ますので非常に雑踏ざっとうするです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
しかり、ぎんかなへさゝげたときその聖僧せいそうごとく、こゝろすゞしかつた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かゝ聖僧せいそうともにあるものは、この結縁けちえんりて
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
凄蒼せいそうたる色を帯びながらも生命は盛んに燃焼していた。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
これはげん成宗せいそう大徳だいとく十一年梅渓ばいけい書院の刊本を以て底本としたものである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
大田原政継せいけい政増せいそうの二代に仕えて、正徳しょうとく元年七月二日に歿した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
単身たんしんさってその跡をかくすこともあらんには、世間の人も始めてその誠のるところを知りてその清操せいそうふく
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ゆえに、鬼神の感格あり、厲霊れいりょうの来出あり、精爽せいそうの依託あり、魂魄の流行あり。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
くせん。人の生、はじめて化するをはくという。すでに魂を生ず。陽をこんという。物を用いてせい多ければ、すなわち魂魄こんぱく強し。ここをもって、精爽せいそうにして神明に至るあり。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
そろいもそろって筋骨たくましい青壮せいそうの侍のみ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
臥して青草せいそうを握り、且つ星を眺むるなり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
あしたにセーヌの河を渡り、夕にアルプスの雪嶺を超え、鉄馬風にいななき、雄剣氷に没するの地を踏み、今やすでにトスカナの原野に達し、青蒼せいそうの林、和鳴のとり
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)