“単身”のいろいろな読み方と例文
旧字:單身
読み方割合
たんしん57.1%
ひとり23.8%
みひとつ14.3%
からみ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先に首尾よく万吉をたおしたお十夜は、その気勢に乗って、舟が岸近く流れよった所を狙って、向う見ずに単身たんしんポンと身を躍らした。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この血の跡を慕い行かばその行先を突留め得べきが、単身ひとりにては気味悪しと、一まず家に立帰りて、近隣の壮佼わかもの究竟くっきょうなるを四人ばかり語らいぬ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たとひ此の弾丸山を砕いてにするまでも、四辺しへんの光景単身みひとつてきがたきを知らぬでないから、桂木は呼吸いきを引いて、力なく媼の胸にひそんだが。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
今のうち、同勢にムクを護衛として船まで御避難なさる分には何でもない、あとは私が喰い止められるだけ喰い止めて、それから単身からみでお船へ馳けつけます。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)