“みひとつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
単身37.5%
身一人25.0%
12.5%
孤身12.5%
身一箇12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なぐれと、衆口一斉熱罵ねつば恫喝どうかつを極めたる、思い思いの叫声は、雑音意味も無きひびきとなりて、騒然としてかまびすしく、あわや身の上ぞと見る眼あやうき、ただ単身みひとつなる看護員は
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
幾年間いくねんかん女の身一人みひとつで生活と戦つて来たが、今は生命いのちひとしい希望の光もまつたく消えてしまつたのかと思ふとじつへられぬ悲愁ひしうおそはれる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
むしろ我がみひとつ煢然けいぜんたる影をも納めて、野に山に棄つるがごとく、絶所、僻境へききょうを望んで飛騨山中の電信局へ唯今赴任する途中である。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たる我々われ/\申譯まをしわけ言葉ことばなし、是非ぜひまりたまへとへども、いや/\其樣そのやうことはお前樣まへさま出世しゆつせあかつきにいふてくだされ、いまきゝませぬとて孤身みひとつ風呂敷ふろしきづゝみ、谷中やなかいへ貸家かしやふだはられて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かならずしもつとむるとにはあらねど、夫の前にはおのづから気の張ありて、とにかくにさるべくは振舞へどほしいままなる身一箇みひとつとなれば、にはかものう打労うちつかれて、心は整へんすべも知らずみだれに乱るるが常なり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)