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単身
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たんしん
ふりがな文庫
“
単身
(
たんしん
)” の例文
旧字:
單身
先に首尾よく万吉を
斃
(
たお
)
したお十夜は、その気勢に乗って、舟が岸近く流れよった所を狙って、向う見ずに
単身
(
たんしん
)
ポンと身を躍らした。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのときも一行中に
犬吠
(
いぬぼえ
)
という慾の深い男がいて、月の世界の
黄金塊
(
おうごんかい
)
をギッシリ積むと、隊長と私とを残して置いて、
単身
(
たんしん
)
飛びだしたんです。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この日、
下島
(
しもじま
)
先生の夫人、
単身
(
たんしん
)
大震中の薬局に入り、薬剤の棚の倒れんとするを
支
(
ささ
)
ふ。為めに出火の
患
(
うれひ
)
なきを得たり。
胆勇
(
たんゆう
)
、僕などの及ぶところにあらず。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
単身
(
たんしん
)
去
(
さっ
)
てその跡を
隠
(
かく
)
すこともあらんには、世間の人も始めてその誠の
在
(
あ
)
るところを知りてその
清操
(
せいそう
)
に
服
(
ふく
)
し、旧政府
放解
(
ほうかい
)
の
始末
(
しまつ
)
も真に氏の功名に
帰
(
き
)
すると同時に
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ふたりの報告を受けとった
海蛇
(
うみへび
)
は、つぎの日
単身
(
たんしん
)
で川ぶちの茂林にひそんで、きみらの
動静
(
どうせい
)
をさぐった
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたくし
)
は
単身
(
たんしん
)
瀑壺
(
たきつぼ
)
の
側
(
そば
)
を
通
(
とう
)
って
上
(
うえ
)
のお
宮
(
みや
)
に
詣
(
もう
)
で、
母
(
はは
)
の
願望
(
ねがい
)
をかなえさせてくださるようお
依
(
たの
)
みしました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ついにうしろ髪を引かれる思いで源助町へ駈けつけ、騒ぎの真ん中へ飛び込んで、
単身
(
たんしん
)
喬之助を縛したのだが——いよいよ大岡様の前へ引き出してみると、それは茨右近だったのである。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
現に銀座を出て、
単身
(
たんしん
)
この
横浜
(
はま
)
に流れて来たのも、
所詮
(
しょせん
)
は大きいムッとするものを感じたせいではなかったか。
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
艇長は残りの二人を手で制して、ピストル片手に
単身
(
たんしん
)
底穴
(
そこあな
)
に降りていったが、
軈
(
やが
)
て激しい
罵
(
ののし
)
りの声と共に、見慣れない一人の青年の
襟
(
えり
)
がみをとって上へ上って来た。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかしこの広くない島にしろポチは何にひかれて
単身
(
たんしん
)
もぐりこんでしまったのであろうか。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「実は、君に頼みたいというのは君が
単身
(
たんしん
)
で、
彼奴
(
あいつ
)
に面会をしてくれることだ」
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
殊に僚機の第二号機に
竹花
(
たけはな
)
中尉、第三号機には
熊内
(
くまうち
)
中尉が
単身
(
たんしん
)
乗りこんでいたが、その
水際
(
みずぎわ
)
だった操縦ぶりは、演習という気分をとおりすぎて、むしろ実戦かと思われるほど壮快無比なもので
恐しき通夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そこまではいいが、とたんに、下腹を座席へ固くしめつけている
筈
(
はず
)
の生命の
帯皮
(
おびかわ
)
が
俄
(
にわか
)
かに
緩
(
ゆる
)
み、からだが逆さになって、その緩んだ帯皮から、だらりとぶらさがる。機を放れて、
単身
(
たんしん
)
墜落の感じだ。
三重宙返りの記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“単身”の意味
《名詞》
単身(たんしん)
体一つであること。ただ一人であること。単独。
(出典:Wiktionary)
単
常用漢字
小4
部首:⼗
9画
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
“単”で始まる語句
単衣
単
単物
単簡
単調
単独
単衣物
単純
単于
単弁