“寝起”のいろいろな読み方と例文
旧字:寢起
読み方割合
ねおき60.0%
ねお40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なかば開きし障子しょうじの外の縁先には帯しどけなき細面ほそおもての女金盥かなだらいに向ひて寝起ねおきの顔を洗はんとするさまなぞ、柔情にゅうじょう甚だ忘るべからざる心地ここちす。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すると嬋娟あでやか盛粧せいそうしたお延が澄ましてそこに坐っていた。津田ははっと思った。寝起ねおきの顔へ水をかけられたような夫の様子に満足したらしい彼女は微笑をらした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と、ふとんもつくえも、よろいびつまでもここへもちこんできて、馬糞ばふんにおいのプンプンする中に、平気で毎日毎日寝起ねおきしていた。
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
しょうちゃんは、寝起ねおきのいいでありましたけれど、おりには、きげんで、くこともありました。そんなとき、彼女かのじょは、うちわをってきて
遠方の母 (新字新仮名) / 小川未明(著)