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『哀音』
ふりがな文庫
『
哀音
(
あいおん
)
』
——汽車の窓にて 夏の日の午さがり、 我が汽車は物憂げに 黒き煙を息吹きつゝ、 炎天の東海道を西へ馳す。 世ゆゑ、はたわれからの 黒熱に膿み爛れ、 灰汗の洪水の胸底の 政の庁を失ひし 病人なれば、天地の 眺望ことごと灰濁みて、 あゝうたてし …
著者
末吉安持
ジャンル
文学 > 日本文学 > 詩歌
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約2分(500文字/分)
朗読目安時間
約2分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
濁
(
た
)
洪水
(
でみず
)
勢
(
いきほ
)
胸底
(
むなぞこ
)
肋骨
(
ろくこつ
)
政
(
まつり
)
猛
(
まう
)
病人
(
やまうど
)
背
(
せな
)
失
(
うしな
)
硫黄
(
いわう
)
汽車
(
きしや
)
癒
(
い
)
我
(
わ
)
庁
(
ちやう
)
肋骨
(
あばら
)
灰
(
はひ
)
膿
(
う
)
唸
(
うめ
)
琉球
(
りうきう
)
冥府
(
よみ
)
鉄道
(
てつだう
)
鬱憂
(
うつゆう
)
七条
(
しちぜう
)
眺望
(
ながめ
)
黒蛇
(
くろへび
)
物憂
(
ものう
)
砂
(
すな
)
空
(
そら
)
竹
(
たけ
)
素枯
(
すが
)
細
(
ほそ
)
線路
(
せんろ
)
肩
(
かた
)
行過
(
ゆきす
)
見
(
み
)
重
(
おも
)
黒熱
(
こくねつ
)
山脈
(
やまなみ
)
世
(
よ
)
京
(
きやう
)
使
(
つか
)
倦
(
う
)
入日
(
いりひ
)
午
(
ひる
)
哀音
(
あいおん
)
噛
(
か
)
国
(
くに
)
天地
(
あめつち
)
安睡
(
やすい
)
山科
(
やましな
)
牙
(
きば
)
息吹
(
いぶ
)
我
(
われ
)
指
(
さ
)
故郷
(
ふるさと
)
枕木
(
まくらぎ
)
死
(
し
)
毒
(
どく
)
涙
(
なみだ
)
潰
(
つぶ
)
灰汗
(
あく
)
炎天
(
えんてん
)
爛
(
ただ
)