“吊洋燈”のいろいろな読み方と例文
新字:吊洋灯
読み方割合
つりランプ66.7%
つるしランプ22.2%
つりらんぷ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこの人影が消えて煙ばかりが吊洋燈つりランプのホヤに濛々とまきついている所へ、ひとりの靴音が、あわただしく、地下階段を駈け下りて来た。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軈て信吾の書齋にしてゐる離室はなれに、歌留多の札がかれた。明るい五分心の吊洋燈つるしランプ二つの下に、入交りに男女の頭が兩方から突合つて、其下を白い手や黒い手が飛ぶ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ガタビシする入口の戸を開けると、其処から見透すとほしの台所の炉辺ろばたに、薄暗く火屋ほやの曇つた、紙笠の破れた三分心の吊洋燈つりらんぷもとで、物思はし気に悄然しよんぼりと坐つて裁縫しごとをしてゐたお利代は
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)