“茂吉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もきち62.5%
しげきち37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「聞違えすることかよ、茂吉もきちさ。現に今日、父さんが二百両という金を持って帰っただ、あれが姉さの身代金だと云うだ」
暗がりの乙松 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
僕は恐る恐るその上を渡つて行つたが、そこへ猛風が何ともいへぬ音をさせて吹いて来た。僕は転倒しかけた。うしろから歩いて来た父は、茂吉もきちへ。べたつと匍へ。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
室堂むろどうを午前五時頃に出発すれば日帰りの出来る道程である。此路は大正二年七月に近藤茂吉しげきち君が下山の際初めて通過し、同年八月に私は南日なんにち、中村の二君と逆に之を登った。
越中劒岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
インテルラーケンで落ち合う筈の近藤茂吉しげきち君は、倫敦ロンドンからやって来るんで、急がしくって急がしくってとか、何とかかんとか体裁のいい事ばかり並べたてて、旅行は一と月限り
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)