“くたぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
草臥57.1%
23.8%
疲勞9.5%
4.8%
疲労4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで両方ともに石を手に持って登れば少しも草臥くたぶれないが、これと反対に小石一つでも持って降ると、参詣はむだになり、神罰が必ずあるといいます。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
先に出してくれるけれど、それが却って私、嫌で嫌で仕様がないわ。いつもくたぶれてるせいか、眠くって堪らないのよ。
悪夢 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「さうだすか、わたへ等もしつかり疲勞くたぶれましたなア。まア緩然ゆつくり一服しまへう。」と、道臣は稍どぎまぎしながら言つて、先きに立つて居室ゐまへ入つた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
脚気かっけわずらって病的な心臓を悪くし、寝るにも起きるにも着たきりの黒い洋服とともにくたぶれはてて、再縁している古里ふるさとの母のもとへかえって行ってしまった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
一日働いて疲労くたぶれて居るところだつたから、入つた心地こゝろもちは格別さ。明窓あかりまどの障子を開けて見ると紫菀しをんの花なぞが咲いてるぢやないか。其時僕は左様さう思つたねえ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)