くた)” の例文
それでも乳を大切にかかえている自分の姿が、みすぼらしく寂しい気がした、八幡坂を上りかけると、塀の内がわに、卯の花が暗い雨に浮きながらくたれていた。
童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
されど鑛山の出すものは黄金のみにあらず。白銀いだす脈もあり。すゞその外いやしき金屬を出す脈もあり。その卑きも世に益あるものにしあれば、只管ひたすらに言ひくたすべきにもあらず。
なお此処ここに、「富人とみびといへ子等こどもの着る身無みなくたし棄つらむ絹綿らはも」(巻五・九〇〇)、「麁妙あらたへ布衣ぬのぎぬをだに着せがてに斯くや歎かむむすべを無み」(同・九〇一)という歌もあるが
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ここにその后、あらかじめその御心を知りたまひて、悉にその髮を剃りて、その髮もちてその頭を覆ひ、また玉の緒をくたして、御手に三重かし、また酒もちて御衣みけしを腐して、全きみそのごとせり。
泣きくたし、泣きはやれば
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
たまきは雨にくたされて
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
泣きくたし、泣きはやれば
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
降りくたすそのことごと
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
降りくたすそのことごと
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
神弱り、泣きくたすと
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
神弱り、泣きくたすと
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)