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くた
嘘をお
言ひ、
彼男が
何うして
其樣な
事を
言はふ、よし
有つてからが、
苦い
顏でおし
默つて
居るべき
筈、いよ/\の
嘘と
仰しやれば、さても
情ない
事その
樣に
私の
事を
信仰して
下さりませぬは
お
初は
口惜しく
悲しく
情なく、
口も
利かれぬほど
込上る
涕を
呑込んで、これは
私が
惡う
御座んした、
堪忍をして
下され、お
力が
親切で
志して
呉れたものを
捨て
仕舞つたは
重々惡う
御座いました