“下(くた)” の例文
嘘(うそ)をお言(い)ひ、彼男(あれ)が何(ど)うして其樣(そのやう)な事(こと)を言(い)はふ、よし有(あ)つてからが、苦(にが)い顏(かほ)でおし默(だま)つて居(い)るべき筈(はづ)、いよ/\の嘘(うそ)と仰(おつ)しやれば、さても情(なさけ)ない事(こと)その樣(やう)に私(わたし)の事(こと)を信仰(しんかう)して下(くた)さりませぬは
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お初(はつ)は口惜(くや)しく悲(かな)しく情(なさけ)なく、口(くち)も利(き)かれぬほど込上(こみあぐ)る涕(なみだ)を呑込(のみこ)んで、これは私(わたし)が惡(わる)う御座(ござ)んした、堪忍(かんにん)をして下(くた)され、お力(りき)が親切(しんせつ)で志(こゝろざ)して呉(く)れたものを捨(すて)て仕舞(しま)つたは重々(ぢう/\)惡(わる)う御座(ござ)いました
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)