“下袴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
したばかま26.7%
ペチコート13.3%
つるまき6.7%
ペティコート6.7%
はかま6.7%
サパースカ6.7%
ザパースカ6.7%
スリツプ6.7%
トンチマ6.7%
パンタロン6.7%
ペチーコート6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下袴したばかまの糸をぬいて釣糸つりいとになされ、お食事のおあとのごはんつぶえさにして、ただでも決してることができないあゆをちゃんとおつり上げになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
凝つた上衣スクニャアや、浅葱あさぎの古代絹の下袴ペチコートや、銀の踵鉄そこがねを打つた長靴の素晴らしさに度胆を抜かれたが、それにもまして、彼女の老父がいつしよに来なかつたことを奇異に思つた。
下袴つるまきはうすい紅で、右の腰のあたりで、大きく蝶結びに結ばれていた。安物らしくピカピカ光った上衣ちまの袖から、華奢きゃしゃな小さな手が出ていた。
プウルの傍で (新字新仮名) / 中島敦(著)
「レエスの縁飾フリルのついた下袴ペティコートで一杯だってよ。」ラヴィニアは身をこごめて地理の本の上から、ジェッシイにささやきました。
男女ふたりは狼狽して、寝台のがけねのけた。金蓮きんれんは白いはぎもあらわに、下袴はかま穿く。ひもを結ぶ。男の西門慶も度を失って、彼にも似気なく、寝台の下へ四ツん這いに這い込んで行くしまつ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もしも彼女が下著プラフタ下袴サパースカといつた服装なりではなく、せいぜい自宅着カポートでも身に著けて出歩かうものなら、他の娘といふ娘の影は忽ち薄れてしまつたことだらう。
また祭日などにソローハが派手な毛織下着プラフタに、南京織の下袴ザパースカを穿き、その上にうしろに金絲で触角ひげの形の刺繍ぬひをした青いスカートを著けて、お寺へ出かけて、右側の頌歌席にほど近く立たうものなら
白い乾いた道に、風が濛々もうもうと土ぼこりを吹き立てているなかを、よごれた下袴トンチマをはいた朝鮮の女が、せこけた半裸の子供をつれて歩いているのが見えた。俺はぐっと胸が迫った。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
洋服を着て仕舞しまへば、時計、手帳、蟇口がまぐち手巾ムシヨワアル、地図、辞書、万年筆まんねんふでと、平生持歩く七つ道具はの棚とこの卓とに一定して置かれてあるので、二分と掛らないで上衣うはぎ下袴パンタロン
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
即ち彼等が森へ遊びに行くと、奥の叢林の中に白の下袴ペチーコートと絹のスカーフとパラソルとM・Rというイニシアルのついた麻の手巾ハンカチーフとを発見したのである。