葬式さうしき)” の例文
これからたくかへつて支度したくをしてうち長家ながやの者も追々おひ/\くやみにる、差配人さはいにん葬式さうしき施主せしゆ出来できたのでおほきに喜び提灯ちやうちんけてやつてまゐ
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
それは食料しよくれうまきとの不廉ふれん供給きようきふあふがねばならぬからである。勘次かんじはおしな發病はつびやうから葬式さうしきまでにはかれにしては過大くわだい費用ひようえうした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「林さんは何んとかして助けて上げませう。お孃さんは道場へ歸つて、何んにも言はずに葬式さうしきの仕度をして下さい」
佐伯さへきから電報でんぱうつて、ひさりに出京しゆつきやうした宗助そうすけは、葬式さうしきましたうへうち始末しまつをつけやうおもつて段々だん/\調しらべてると、るとおもつた財産ざいさん案外あんぐわいすくなくつて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
われ江戸に逗留とうりうせしころ、旅宿りよしゆくのちかきあたりに死亡ありて葬式さうしきの日大あらしなるに、宿やどあるじもこれにゆくとて雨具あまぐきびしくなしながら、今日けふほとけはいかなる因果いんくわものぞや
うちの中は区役所の出張員しゆつちやういん硫黄いわうの煙と石炭酸せきたんさんで消毒したあと、まるで煤掃すゝはきか引越ひつこしの時のやうな狼藉らうぜきに、丁度ちやうど人気ひとけのないさびしさを加へて、葬式さうしき棺桶くわんおけ送出おくりだしたあとと同じやうな心持こゝろもちである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
これよりグロモフのいへには、不幸ふかう引續ひきつゞいててセルゲイの葬式さうしきんだ一週間しうかんちゝのグロモフは詐欺さぎと、浪費らうひとのかどもつ裁判さいばんわたされ、もなく監獄かんごく病院びやうゐんでチブスにかゝつて死亡しばうしてしまつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さうして女房にようばう激烈げきれつ神經痛しんけいつううつたへつゝんだ。卯平うへい有繋さすがいた。葬式さうしき姻戚みより近所きんじよとでいとなんだが、卯平うへいやつつゑすがつてつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
われ江戸に逗留とうりうせしころ、旅宿りよしゆくのちかきあたりに死亡ありて葬式さうしきの日大あらしなるに、宿やどあるじもこれにゆくとて雨具あまぐきびしくなしながら、今日けふほとけはいかなる因果いんくわものぞや
小六ころく其時そのとき不圖ふとあに先年せんねんちゝ葬式さうしきとき出京しゆつきやうして、萬事ばんじ片付かたづけたあと廣島ひろしまかへるとき、小六ころくに、御前おまへ學資がくし叔父をぢさんにあづけてあるからとつたことがあるのをおもして
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しなつた勘次かんじのするまゝにそれを確乎しつかめて、ほねばかりのほゝが、ぴつたりとりつけられた。葬式さうしき赤口しやくこうといふであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
其頃此寺にちかき三郎丸村の農家のうか死亡しばうのものありしに、時しも冬の雪ふりつゞき雪吹ふゞきもやまざりければ、三四日ははれをまちて葬式さうしきをのばしけるにはれざりければ、しひていとなみをなし
其頃此寺にちかき三郎丸村の農家のうか死亡しばうのものありしに、時しも冬の雪ふりつゞき雪吹ふゞきもやまざりければ、三四日ははれをまちて葬式さうしきをのばしけるにはれざりければ、しひていとなみをなし
○ 雪中せつちゆう葬式さうしき
○ 雪中せつちゆう葬式さうしき