“葬式（とむれえ）” の例文
おれの家は、父親が死んでも、葬式（とむれえ）の金にも詰っていたんだからね。おれにゃ、ばかばかしくって、家督（かとく）をもらう気になんぞなれなかった。
雪之丞変化 (新字新仮名) ／ 三上於菟吉(著)
ウン／＼嘸（さぞ）お力落しだったろう……それからお前アノ何を云ってくれたか、小左衞門様の死骸を引取って葬式（とむれえ）を出した事を、お侍さんを町人が無闇勝手に引取って葬式を
粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分）：02 粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分） (新字新仮名) ／ 三遊亭円朝(著)
「やあ、御苦労。おまえの葬式（とむれえ）は誰だ」
半七捕物帳：12 猫騒動 (新字新仮名) ／ 岡本綺堂(著)
仙「何ういたしまして、昨夜（きのう）も爺（とっ）さんと話をしたんですが、無闇にお侍の死骸を引取って、伯父の積りで葬式（とむれえ）を出しましたから、若旦那が怒（おこ）りゃアしねえかッて心配して居るんです」
粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分）：02 粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分） (新字新仮名) ／ 三遊亭円朝(著)
己（おら）ア死ぬと汝エ困るべえと思って金エ二十両貯えて置いたから、此れでちッとベエ、田地（でんじ）イ買って己（おれ）死んでも葬式（とむれえ）などを立派にしねえでも宜（い）いから、汝エ食い方に困らねえようにするが宜（え）エと
粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分）：02 粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分） (新字新仮名) ／ 三遊亭円朝(著)