“楕円形”のいろいろな読み方と例文
旧字:楕圓形
読み方割合
だえんけい91.9%
イリプティック2.7%
たまごなり2.7%
オブアール2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
直径が一メートルきょうもあって、非常に重かった。そしてその上には、楕円形だえんけいの穴が明いていた。十五センチに二十糎だから、円に近い。
俘囚 (新字新仮名) / 海野十三(著)
天空の虹は抛物線パラボリック、露滴の虹は双曲線ハイパーボリック、しかしそれが楕円形イリプティックでない限り、伸子は自分のふところに飛び込んでは来ない——と。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
キャヌビエールの船着場から、烏街リュウ・ド・コルボオの方へ入った一軒の乾物屋の店先に、楕円形たまごなりの黒いすべすべしたものが山のように積まれてあった。
なににもまして、驚かれるのは、たとえようもない貴族的な美しい鼻と、均勢のとれた楕円形オブアールの顔の輪廓だった。近東の古い家系の中で稀れに見られる『美の始源オリジン・ド・ボオテ』という、あの高貴な顔だちだった。
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)