“あながち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
穴勝50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さりとて彼はいまかつてその友を利用せし事などあらざれば、こたびもあながちに有福なる華族を利用せんとにはあらで、友として美き人なれば、かくつとめてまじはりは求むるならん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ここより遠からねば、此の小休をやみに出で侍らんといふを、五六あながちに此のかさもていき給へ。五七いつ便たよりにも求めなん。雨は五八更にみたりともなきを。さて御住ひはいづぞ。
紅葉はあかいといったところで、穴勝あながちに紅ばかりではないというそれだけの句である。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
ひとまへても、となりへやしのんでゐるときと、あまり區別くべつのないほど落付おちついたをんなだといふこと見出みいだした宗助そうすけは、それからして、御米およねのひつそりしていたのは、穴勝あながちはづかしがつて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)