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強
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しひ
ふりがな文庫
“
強
(
しひ
)” の例文
と云ふ決心が出来れば、或は二つの情願が、死の刹那に融合してしまふ様にもならうか、之とて今の亨一に
強
(
しひ
)
ることが出来なかつた。
計画
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
ラルフ・コンノルのスカイ・パイロツトのやうなものまで積み上げて、この窒素の多い空気の中から、
強
(
しひ
)
ても酸性の呼吸をつかうとした。
亡びゆく森
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
さてうべなひし上にて、その
為
(
な
)
し難きに心づきても、
強
(
しひ
)
て当時の心虚なりしを掩ひ隠し、耐忍してこれを実行すること屡々なり。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
景色
(
けしき
)
は
大
(
おほき
)
いが
變化
(
へんくわ
)
に
乏
(
とぼ
)
しいから
初
(
はじ
)
めての
人
(
ひと
)
なら
兔
(
と
)
も
角
(
かく
)
、
自分
(
じぶん
)
は
既
(
すで
)
に
幾度
(
いくたび
)
か
此海
(
このうみ
)
と
此
(
この
)
棧道
(
さんだう
)
に
慣
(
な
)
れて
居
(
ゐ
)
るから
強
(
しひ
)
て
眺
(
なが
)
めたくもない。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
止められ
劔道
(
けんだう
)
御指南
(
ごしなん
)
下され候樣にと
強
(
しひ
)
て申けるゆゑ半四郎も
據
(
よんどこ
)
ろなく然らば四十九日の立迄は
滯留
(
たいりう
)
せんとて此所に止まり養父の門弟に
稽古
(
けいこ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
大喜
(
おほよろこ
)
びで、
其禮
(
そのれい
)
に、
若干
(
そこばく
)
の
銀貨
(
ぎんくわ
)
を
與
(
あた
)
へやうとしたが、
如何
(
どう
)
しても
取
(
と
)
らぬ。
強
(
しひ
)
て
取
(
と
)
らしめたら、
今度
(
こんど
)
は
重箱
(
ぢうばこ
)
に
味噌漬
(
みそづけ
)
を
入
(
い
)
れて
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
て
呉
(
く
)
れた。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
あの
長尻
(
ながちり
)
だから、さあ又還らない、さうして何か
所思
(
おもはく
)
でも有つたんでせうよ、何だか知らないけれど、その晩に限つて
無闇
(
むやみ
)
とお酒を
強
(
しひ
)
るんでさ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
人伝
(
ひとづ
)
てにては何分にも靴を隔てて
痒
(
かゆき
)
を掻くの
憾
(
うらみ
)
に堪へぬからです、
今日
(
こんにち
)
に
至
(
いたつ
)
ては、
強
(
しひ
)
て貴嬢の御承諾を得たいと云ふのが私の希望では御座いませぬ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
返來
(
へんじ
)
をさへ
打
(
うち
)
とけて
言
(
い
)
ひし
事
(
こと
)
はなく、
強
(
しひ
)
て
問
(
と
)
へば
泣
(
な
)
き
出
(
だ
)
しさうな
景色
(
けしき
)
を
見
(
み
)
るお
民
(
たみ
)
きの
毒
(
どく
)
さかぎりなく、
何歳
(
いつ
)
までも
嬰兒
(
ねね
)
さまで
致
(
いた
)
しかたが
御座
(
ござ
)
りませぬ
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
掘
(
ほり
)
につきたる時は
漁師
(
れふし
)
もこれをとらず、たま/\
捕
(
と
)
るものあれども
強
(
しひ
)
てはせぬ事也。
女魚
(
めな
)
さへとらざれば
男魚
(
をな
)
は其所をさらず。
鮏
(
さけ
)
の河に
泝
(
さかのぼ
)
るは子を
産
(
うま
)
んとて也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
若し
強
(
しひ
)
て女性を男子らしくし、女性にあるまじき大勇猛を起さしめ、然も一点己れの本心を着けず、売色といふことのみの大技倆を以て、一種の女豪傑を写さんとするは
「伽羅枕」及び「新葉末集」
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
今日
(
こんにち
)
この日本に起つた事としては書きこなし
悪
(
にく
)
い、もし
強
(
しひ
)
て書けば、多くの場合不自然の感を読者に起させて、その結果
折角
(
せつかく
)
のテエマまでも犬死をさせる事になってしまふ。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
読書、習字、算術等、
一切
(
すべて
)
の科学何かある、
唯
(
たゞ
)
紅粉粧飾
(
こうふんさうしよく
)
の余暇に於て学ばむのみ。琴や、歌や、
吾
(
われ
)
はた虫と、鳥と、水の音と、風の声とにこれを聞く、
強
(
しひ
)
て卿等を労せざるなり。
醜婦を呵す
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
見せよと人の
強
(
しひ
)
ていはば
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
と云ふ決心が出來れば、或は二つの情願が、死の
刹那
(
せつな
)
に
融合
(
ゆうがふ
)
してしまふ樣にもならうが、之とて今の亨一に
強
(
しひ
)
ることが出來なかつた。
計画
(旧字旧仮名)
/
平出修
(著)
聞如何我
胤
(
たね
)
なればとて然る
曲者
(
くせもの
)
を
採用
(
さいよう
)
し後に
害
(
がい
)
をば
殘
(
のこ
)
さんこと
武將
(
ぶしやう
)
の所爲に有ざれば天下の爲に彼をして
強
(
しひ
)
て
僞者
(
にせもの
)
と
言詰
(
いひつめ
)
て
宜敷
(
よろしく
)
刑
(
けい
)
に行ふ可し是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と再び振り向く梅子を、力まかせに松島は引き
据
(
す
)
ゑつ、憤怒の色、
眉宇
(
びう
)
に閃めきしが
忽
(
たちまち
)
にして
強
(
しひ
)
て
面
(
おもて
)
を
和
(
やは
)
らげ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
「待て、こら!」と
喝
(
かつ
)
する声に、行く人の始て事有りと
覚
(
さと
)
れるも多く、はや車夫の不情を
尤
(
とが
)
むる
語
(
ことば
)
も聞ゆるに、
耐
(
たま
)
りかねたる夫人は
強
(
しひ
)
て
其処
(
そこ
)
に下車して返り
来
(
きた
)
りぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「今の世の假名遣と云ふものは正理あるものにあらず、久しく用ゐなれぬれば、
強
(
しひ
)
て破らんも好からぬ業なるべし、其の
掟
(
おきて
)
にたがひたりとてあながちに病むべからず」
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、
余
(
よ
)
越遊
(
ゑついう
)
して
小千谷
(
をぢや
)
に在りし時、所の人
逃入
(
にごろ
)
村の事を
語
(
かた
)
りて、かの古墳を見玉へ案内すべしといひしかど、菅神のいみ玉ふ所へ
文墨
(
ぶんぼく
)
の者
強
(
しひ
)
てゆくべきにもあらねば
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
諸君
(
しよくん
)
がお
聽下
(
きゝくだ
)
さるなら
申
(
まう
)
します、
強
(
しひ
)
ては
申
(
まう
)
しません。
餘
(
あま
)
り
面白
(
おもし
)
ろい
話
(
はなし
)
ではないのですから。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
這
(
こ
)
んな
事
(
こと
)
を
考
(
かんが
)
へ
出
(
だ
)
した
時
(
とき
)
には、
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いので——
併
(
しか
)
し、三千
年
(
ねん
)
前
(
ぜん
)
の
石器時代
(
せききじだい
)
住民
(
じうみん
)
は、
今日
(
こんにち
)
までも
生存
(
せいそん
)
して
我等
(
われら
)
と
語
(
かた
)
る——と
云
(
い
)
つた
樣
(
やう
)
な
事
(
こと
)
を
思浮
(
おもひうか
)
べて、
強
(
しひ
)
て
涙
(
なみだ
)
を
紛
(
まぎ
)
らすのである。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
櫻町
(
さくらまち
)
が
殿
(
との
)
の
面影
(
おもかげ
)
も
今
(
いま
)
は
飽
(
あ
)
くまで
胸
(
むね
)
に
浮
(
うか
)
べん、
我
(
わ
)
が
良人
(
をつと
)
が
所爲
(
しよゐ
)
のをさなきも
強
(
しひ
)
て
隱
(
かく
)
さじ、
百八
(
ひやくはち
)
煩惱
(
ぼんなう
)
自
(
おのづ
)
から
消
(
き
)
えばこそ、
殊更
(
ことさら
)
に
何
(
なに
)
かは
消
(
け
)
さん、
血
(
ち
)
も
沸
(
わ
)
かば
沸
(
わ
)
け
炎
(
ほのほ
)
も
燃
(
も
)
えばもえよとて
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
目から鼻へぬける程の悧口ものでも、やつぱり浅薄なものだと俺は思つたが、
強
(
しひ
)
てそれに批評を加へることもしなかつた。
畜生道
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
其方儀重五郎
切害人
(
せつがいにん
)
は石川安五郎とのみ心得
強
(
しひ
)
て
訴
(
うつた
)
へに及び候條心得違ひなり之に依て
嚴敷
(
きびしく
)
叱
(
しか
)
り置く
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
おのれも
亦
(
また
)
伯が当時の免官の理由を知れるが故に、
強
(
しひ
)
て其成心を動かさんとはせず、伯が心中にて
曲庇者
(
きよくひもの
)
なりなんど思はれんは、朋友に利なく、おのれに損あればなり。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、
余
(
よ
)
越遊
(
ゑついう
)
して
小千谷
(
をぢや
)
に在りし時、所の人
逃入
(
にごろ
)
村の事を
語
(
かた
)
りて、かの古墳を見玉へ案内すべしといひしかど、菅神のいみ玉ふ所へ
文墨
(
ぶんぼく
)
の者
強
(
しひ
)
てゆくべきにもあらねば
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
梅子は
強
(
しひ
)
て平然と装へり、
去
(
さ
)
れど制すべからざるは其顔なり、
看
(
み
)
よ、其の
凄
(
すさまじ
)
き
蒼白
(
さうはく
)
を、芳子は
稍々
(
やゝ
)
予算狂へるが如く、
訝
(
いぶ
)
かしげに姉の
面
(
かほ
)
見つめて、居たりしが、芳子々々と
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
さては
真
(
まこと
)
に
交
(
まじはり
)
を絶たんとすならんを、
姑
(
しばら
)
く
強
(
しひ
)
て追はじと、一月
余
(
あまり
)
も打絶えたりしに、
彼方
(
あなた
)
より
好
(
よ
)
くこそ来つれ、吾がこの
苦
(
くるしみ
)
を語るべきは唯彼在るのみなるを、
朋
(
とも
)
の
来
(
きた
)
れるも
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
強
(
しひ
)
ても
止
(
と
)
めず
然
(
さ
)
らばお
歸
(
かへ
)
りか
好
(
よ
)
きお
返事
(
へんじ
)
お
待
(
まち
)
申
(
まを
)
しますと
送
(
おく
)
り
出
(
いだ
)
す
玄關先
(
げんくわんさき
)
左樣
(
さやう
)
ならばを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
貴方がそれほどに
仰有
(
おつしや
)
るなら、私も
強
(
しひ
)
て反對はしません。私はただ貴方の病氣を心配するんです。毎晩の樣に不眠症にかかつて、ねつけばすぐ
盜汗
(
ねあせ
)
がすると云ふぢやありませんか。
計画
(旧字旧仮名)
/
平出修
(著)
其頃此寺にちかき三郎丸村の
農家
(
のうか
)
に
死亡
(
しばう
)
のものありしに、時しも冬の雪ふりつゞき
雪吹
(
ふゞき
)
もやまざりければ、三四日は
晴
(
はれ
)
をまちて
葬式
(
さうしき
)
をのばしけるに
晴
(
はれ
)
ざりければ、
強
(
しひ
)
ていとなみをなし
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
いかなるものにて
何
(
なん
)
にするぞと
問
(
と
)
へば、山にあるいらといふ草也、これを糸にしてあみ
衣
(
きぬ
)
を作るといへり。あみ
衣
(
きぬ
)
といふ名のめづらしければ
強
(
しひ
)
てたづねければ、
老女
(
らうぢよ
)
はわらひてこたへず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“強”の解説
漢姓
強(きょう)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
強
常用漢字
小2
部首:⼸
11画
“強”を含む語句
強請
強情
強者
強面
強飯
強盗
強健
手強
強力
強奪
強直
勉強
強敵
強雨
気強
頑強
強張
強気
強烈
心強
...