“思浮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもいうか66.7%
おもひうか33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つづいて杉村の醜い容貌と、お千代がさしてこれをいとう様子もなく歓遇かんぐうしているありさまとを思浮おもいうかべ、女の性情ほど変なものはないと思った。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
これでこの話はおしまいに致します。古い経文きょうもんの言葉に、心はたくみなる画師えしの如し、とございます。何となく思浮おもいうかめらるる言葉ではござりませぬか。
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
今年ことしもとう/\かれなかつたと、おたがひおもひながらも、それがさしてものなげきでなく、二人ふたりこゝろにはまた來年らいねんこそはといふ希望のぞみ思浮おもひうかんでゐるのであつた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
んなことかんがしたときには、仕方しかたいので——しかし、三千ねんぜん石器時代せききじだい住民じうみんは、今日こんにちまでも生存せいそんして我等われらかたる——とつたやうこと思浮おもひうかべて、しひなみだまぎらすのである。