“思遣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもいや56.0%
おもいやり20.0%
おもひや16.0%
おもひやり8.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
容体がさも、ものありげで、鶴の一声というおもむきもがき騒いで呼立てない、非凡の見識おのずからあらわれて、うちの面白さが思遣おもいやられる。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
婆々ばばあじみるッて芳さんはお笑いだが、芳さんなぞはその思遣おもいやりがあるまいけれど、可愛かわゆい児でも亡くして御覧、そりゃおのずと後生ごしょうのことも思われるよ。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ところ惣領そうりやう甚六じんろくで、三男さんなんが、三代目さんだいめからやうとには、いまはじまつたことではなけれど、おやたちの迷惑めいわくが、はゞかりながら思遣おもひやられる。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おふくろは眼でもつて、些と忌々いま/\しさうにして見せたが、それでもおこりもしないで、「お前は眞ンとに思遣おもひやりが無いんだよ。」と愚痴ぐちるやうにいふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)